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アカガシ 赤樫 ブナ科コナラ属 学名:Quercus acuta 別名:オオガシ、オオバガシ |
属名のQuercusはナラの木を指す。種小名のacutaは鋭い形のを意味する。 アカガシの名の由来は材が淡紅褐色で赤いからという。国産材のなかでも最も堅くて重く、強くて粘りがあるので木刀、器具、建築などに利用される。織物の杼(ひ)を作る材料になるが、20年ほど乾燥させて使うのだという。余談だが、京都西陣で現在杼を製作しているのはひとりだけになったそうである。 1978年大阪府藤井寺市の古墳から出土した修羅(重いものを運搬するための木製ソリ) はアカガシの木で作られている。 隣の和泉市大野町では民家から200mしか離れていない標高200m余の里山で本種を見たことがあるのに、岸和田市では和泉山脈の麓をこれまでかなり歩いたがアカガシに出会うことがなかった。しかし、"本種はカシ類のなかで最も標高が高い所に分布し寒さに強いブナと混生することも多い" と資料にあるとおり、2014年和泉葛城山頂付近のブナ林で見ることができた。 カシ類のなかでも最も葉柄が長いので、他とは容易に区別できる。 雌雄同株、雌雄異花。 |
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樹形 常緑高木。高さ20m、直径80cmになる。 |
若い木の樹形 樹高3mほど 和泉葛城山頂 ブナ林で 2014.4月 |
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成木の枝葉 堺市 府立大学で 2010.11月 |
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若い木の枝葉 和泉葛城山のブナ林で 2014.1月 |
環境 山地、公園、屋敷林、神社林。 |
花 雌雄同株、雌雄異花。 花期:5〜6月 |
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雌花序 新枝上部の葉のわきに直立する。 |
花序には5〜6個の雌花が穂状につく | ( 画像 準備中 ) | |
花柱は3個 | ||
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雄花 新枝の下部から多数の花序がたれ下がる。 |
雄花序は長さ6〜12cm 多数の雄花がつく |
( 画像 準備中 ) | |
苞は褐色 | ||
葉 互生。 |
葉身の長さは7〜15cm、楕円形〜長楕円形、ややかたい革質。先は尾状に長く伸びる。ふつう全縁だが、上半部に波状の鋸歯が出ることがある。両面ともはじめ褐色の軟毛が密生するがのち無毛。葉柄の長さは2〜4cmあり、カシ類のなかでは最も長い。 |
成木では葉は枝先に集まることが多い 堺市 府立大学で 2010.11月 |
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若い木の枝葉 和泉葛城山のブナ林で 2014.1月 |
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葉の表は深緑色 光沢がある 堺市 府立大学で 2010.11月 |
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葉の裏は淡緑色 堺市 府立大学で 2010.11月 |
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若い木の葉の表 和泉葛城山のブナ林で 2014.1月 |
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幅がせまい葉 この葉はふちが波打つ 和泉市大野町で 2010.1月 |
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果実 堅果(どんぐり)。 |
直径1cm余、長さ2cmほどの卵円形〜長卵円形。2年目の秋に成熟する。殻斗は杯形、鱗片が合着して10個ほどの環状になる。 |
↑ 果実 奈良県橿原神宮で 2017.1月 | |
1年目の果実はまだ小さい 堺市 府立大学で 2010.11月 |
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殻斗 下部の環は浅裂し 上部の環は全縁 奈良県 橿原神宮で 2017.1月 |
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どんぐりの先に段があるのはシラカシのものと似ている 奈良県 橿原神宮で 2017.1月 |
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どんぐりの基部 基部のほかに底、底部などの呼び方がある 少し専門的にはへそとも呼ぶらしい |
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樹皮 |
緑灰黒色、ふつう皮目は目立たない。老木では割れ目が目立つ。新枝には淡褐色の軟毛が密生するが翌年には毛は落ち、皮目がある。 |
2年目の枝は皮目が目立つ 堺市 府立大学で 2010.11月 |
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若い木 直径3cm | 若い木 | 成木 |
冬芽 楕円形で細い絹毛がある。 |
成木の冬芽 堺市 府立大学で 2010.11月 |
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若い木の冬芽 和泉葛城山のブナ林で 2014.1月 |
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同属の仲間の樹木 | コナラ属のなかで、殻斗の鱗片が合着して同心円状に並ぶアカガシ亜属を下に挙げた。 | ||||||||||||
アラカシ シラカシ ウラジロガシ イチイガシ ツクバネガシ | |||||||||||||
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