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アサダ  

カバノキ科アサダ属
学名:Ostrya japonica

別名:ミノカブリ、ハネカワ、アカダ、アカゾウ
果実は袋のなかにある 樹皮は短冊状にはがれる
  属名のOstryaは、ある非常に固い木のギリシア名で、骨を意味するosteoに由来するという。種小名のjaponicaは日本産の意。

  牛滝山の一の滝のそばで、この樹はアカシデイヌシデのどちらだろうと思い斜面に落ちた果穂を拾ってみると、そのどちらでもないことが一目でわかった。シデ類とは果苞の形が全く異なるのだ。シデ類の果苞はオープンで堅果が外から見えるが、アサダの果苞は完全な袋となっているので、堅果は外からは見ることができない。果実の時期に出会うと、特定しやすい樹種である。
  ミノカブリ、ハネカワの別名は、はがれる樹皮の特徴を表すという。アカダ、アカゾウの別名は材の色に由来するという。
  材は固く、中国では鉄木と呼び、近縁種のアメリカアサダもiron wood(鉄の木)
と呼ばれるという。材は粘力もあり、北海道では雪ぞりを作ったという。また、みがくと美しい光沢が出るので建材として重宝したそうだ。

  岸和田市では前述のように大沢町牛滝一の滝横の斜面で見ることができる。同じく牛滝の葛城山頂に向かう林道のわきでもう1個体を見るが、個体数が少ない樹種である。
  上記の牛滝一の滝横の個体は2011年の台風による強風で倒れてしまった。その後観察していないがおそらく朽ちていると思われる。

 雌雄同株。

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樹形 環境 果実 樹皮 冬芽 仲間の樹木

樹形  落葉高木。高さ20mになる。
夏の樹形

大沢町牛滝
一の滝のそばで
2008年8月
夏の樹形
冬の樹形

大沢町牛滝
一の滝のそばで
2008.2月
冬の樹形     
枝葉

大沢町牛滝
一の滝のそばで
2008.8月
枝葉
    環境   山地の日当たりのよい適湿の場所
   雌雄同株、雌雄異花。 花期:4〜5月    
雌花序は新枝の先につく。雄花序は前年の秋に枝先につき、裸芽で冬を越す。葉の展開と同時に黄褐色の花を開く。
花序は長さ約5cm。
     ( 画像 準備中 )
  互生。
葉身の長さは5〜13cmで狭卵形、先は鋭くとがる。質はややうすく、ふちに不ぞろいの鋸歯がある。はじめ両面とも毛が密生してビロード状だが、しだいに脱落する。裏面脈上と葉柄の毛はさいごまで残る。
枝葉
                      枝葉      大沢町牛滝で  2011.7月
葉の表

大沢町牛滝で
2008.8月    
葉の表
葉の裏

大沢町牛滝で
2008.8月
葉の裏
鋸歯
側脈の先は鋸歯に入る

8月
鋸歯
裏面脈上と葉柄の毛は落葉時にも残る

8月
葉柄の毛
裏面脈上と葉柄の毛は落葉時にも残る

8月
裏面主脈の毛
果実   堅果。
果序は長さ約5cmで、成熟するとたれ下がる。堅果は長さ約5mmの長楕円形で、袋状の果苞(長さ約15mm)に1個入っている。堅果は扁平で、表面に縦のすじがはいる。
落ちていた果序

大沢町牛滝で
2007.11月
果序
右端の果苞は袋の手前部分を切り取ってある 果序
左−袋状の果苞
右−袋の半分を切り取った
果苞

堅果
果苞と堅果

11月
堅果と果苞
堅果は可愛い形をしている
3mm×5mm
堅果
樹皮  暗灰褐色。
若いうちはなめらかだが成長すると短冊状に浅くはがれて、端からそり返る。
本年枝には毛がはえる

大沢町牛滝で
2011.7月
本年枝には毛がある
2年枝の樹皮は無毛になり白い皮目が散生する

大沢町牛滝で
2011.7月
2年枝の樹皮
大沢町牛滝で

2008年2月
樹皮
冬芽  
雌花序と葉の冬芽は、長さ約4mmの卵形。雄花序の冬芽は芽鱗がなく裸芽で、前年の秋には伸長しているのでシデ類と区別できるという。
冬芽

8月
8月の冬芽  
同属の仲間の樹木  
国内ではアサダ属ではアサダのみが知られる。
毛の少ないものをコアサダとして区別することがある。

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