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エビヅル 蝦蔓、葡萄蔓 ブドウ科ブドウ属 学名:Vitis ficifolia |
属名のVitisはブドウのつるの意。種小名のficifoliaはイチジク属のような葉のを意味する。 エビヅルは巻きひげで他の植物などにからみついてのぼるつる性木本。エビヅルを含むブドウ属は、巻きひげが2節続けて出て次の1節は出ないをくり返す。(出る、出る、出ないと覚える) 一方ノブドウなどのノブドウ属は、各節から巻きひげが出る。(全部出る、と覚える) エビヅルの巻きひげと花序は、葉と対生に出る。 葉裏にはクモ毛(下記を参照)が密生するのでこれを集めモグサの代用として灸をすえたというが、現在はこのような利用をすることもないのではないだろうか。 岸和田市の山地では同じブドウ属のアマヅルはしばしば見るのに比しエビヅルにはなかなか出会えなかったが、大沢町シガ谷でやっと対面することができた。林道わきの斜面でアカマツに這い登っており、ちょうど黒く熟した果実をつけていたので初の味見もすることができた。酸味もあるがまあまあ甘く、山の幸のなかでは美味しいほうにはいるのではないかと思う。 岸和田市では大沢町シガ谷以外ではまだエビヅルを見かけない。 雌雄異株。 クモ毛とは → 細くて長い毛が縦横に重なる。クモの巣にたとえて クモ毛と呼ぶ。 |
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樹形 落葉つる性。 |
巻きひげで他の樹木などにからみついてよじのぼる。 |
樹形 からみついたアカマツの枝からたれ下がった 大沢町シガ谷で 2009.6月 |
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新しく伸びた枝先 大沢町シガ谷で 2009.6月 |
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やぶ状の個体 和泉市若樫町で 2015.9月 |
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紅葉 大沢町シガ谷で 2007.10月 |
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環境 丘陵〜山地 |
花 雌雄異株。 花期:6〜8月 |
葉と対生して長さ9cmほどの総状円錐花序を出し、黄緑色の小さな花を多数つける。花弁は開花と同時に落ちる。 |
花序 大沢町シガ谷で 2011.6月 |
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花序 雌株か雄株かは不明 大沢町シガ谷で 2011.6月 |
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雌花 |
淡緑色の雌しべが目立つ 雄しべは小さい |
( 画像 準備中 ) | |
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雄花 |
雄花序は花が多い 雄花は長い雄しべが目立つ |
( 画像 準備中 ) | |
葉 互生。 |
葉身の長さ、幅とも約6cm、扁卵形〜広卵状三角形。ふつう3〜5裂するが切れ込みかたは変化が多い。基部は浅〜深ハート形、ふちに浅い鋸歯がある。葉柄は2.5〜8cmではじめクモ毛がある。 |
新しく伸びた枝葉 大沢町シガ谷で 2009.6月 |
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紅葉した枝 大沢町シガ谷で 2007.10月 |
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葉の表 この個体の葉は裂片の先がまるい 大沢町シガ谷で 2009.6月 |
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葉の裏 大沢町シガ谷で 2009.6月 |
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この個体の葉は裂片の先がとがる 大沢町シガ谷で 2011.6月 |
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5裂した葉 和泉市若樫町で 2015.9月 |
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葉表の毛 はじめクモ毛があるがのち無毛 脈はくぼみしわが目立つ 6月 |
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葉身基部の毛 6月 |
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葉の裏 淡褐色または白色のクモ毛が密生し秋まで残る 6月 |
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裏面のクモ毛 6月 |
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鋸歯 凹波状の低鋸歯があり歯牙は小突起に終わる 6月 |
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紅葉 10月 |
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果実 液果。 |
直径6mmほどの球形で、秋に黒く熟す。中に2〜4個の種子が入る。果肉は甘く食べられる。 |
若い果実 大沢町シガ谷で 2009.6月 |
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熟した果実 大沢町シガ谷で 2007.10月 |
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熟した果実 大沢町シガ谷で 2007.10月 花序の軸から出る巻きひげが見える |
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種子 | ||
長さ4mmほどの 広倒卵形 暗赤褐色 アップで見ると木魚に似ている |
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樹皮 褐色。 |
たてに長く裂けてはがれる。 枝は葉柄とともにはじめクモ毛がある。 |
j樹皮 直径1cmほど 石川県 羽咋町で 2014.10月 |
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冬芽 |
冬芽 クモ毛におおわれる 石川県 羽咋町で 2014.10月 |
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葉痕 石川県 羽咋町で 2014.10月 |
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同属の仲間の樹木 |
ヤマブドウ アマヅル サンカクヅル |
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