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エゴノキ

エゴノキ科エゴノキ属
学名:
Styrax japonica
別名:チシャノキ、ロクロギ、セッケンノキ、ドクノキ、
    シャボンノキ、オヤニラミ、他   
花は長い柄でぶら下がる 果実
  学名のStyraxは、安息香を採取する樹木の古代ギリシャ名。japonicaは、日本産の意。 

  万葉集の大伴家持の歌に「ちさの花咲ける盛りに・・・」とあるのが、エゴノキであるといわれる。今も別名で「チサノキ」として名がのこっている。歌舞伎「伽羅先代萩」にでてくる「チシャノキ」もこれであるといわれる。 なお、チシャノキ (ムラサキ科)という名の木が、エゴノキと別に存在する。
  別名のロクロギは、材がろくろ細工に使われたからという。別名の多様さは、それだけ人の暮らしに身近な樹であったからといえよう。
  エゴノキの名の由来は、果皮が「えごい」(えぐい)ところからという。果皮は、エゴサポニンを含み、以前は若い果実をすりつぶして洗濯に使ったり、また魚毒としてウナギ採りに使用したという。

  岸和田市では和泉山脈の麓にあたる山地で自生のものを見ることができる。大沢町シガ谷の林道沿いには個体数が多い。三ヶ山町とんぼ池公園、別所町の市立保健センター敷地、港緑町の港湾局の横などで植裁のものを見る。大沢町牛滝のいよやかの郷第1駐車場でも見ることができる。その他民家の庭先にもよく植えられている。

  雌雄同株。
 

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 樹形 環境 果実 樹皮 冬芽 仲間の樹木
 エゴノネコアシ(虫こぶ)

樹形  落葉小高木。高さ7〜8m。株立ちになることも多い。 
自生木の樹形
高さ3mほど

相川町の山地で
2007.10月
自生種の樹形
花をつけた枝
(植裁)

北町で
2013.5月
花をつけた枝
果実をつけた枝
(植裁)

大沢町
いよやかの郷で
2011.7月
果実をつけた枝
株立ちのエゴノキ
(植裁)

高速道路のPAで
2007.7月
株立ちの樹形
   環境  山麓の雑木林や山地の谷間。公園樹、庭木。
  雌雄同株。花期:5〜6月。    
新枝にたれ下がる総状花序を出す。白色の5弁の花が1〜6個垂れ下がってつく。
小花柄は2〜4cm、花冠は直径2.5cm、5深裂する。
花をつけた枝
        花             大沢町シガ谷で  2011.6月
花はたれ下がる
     かわいく並んだつぼみ       北町で   2013.5月
新葉の展開と同時につぼみがみえる
(植裁)
葉の裏と葉柄に星状毛が密生する

港緑町で
2009.4月
つぼみ
花は長い花柄でたれ下がる

大沢町シガ谷で
2011.6月
花
下から見る花

大沢町シガ谷で
2011.6月
下から見る花


貝塚市蕎原で
2008.6月
花
花を下から見る

貝塚市蕎原で
2008.6月
下からみた花
雌しべは1本で雄しべより長い

雄しべは10本

大沢町シガ谷で
2011.6月
雌しべと雄しべ
雌しべは雄しべよりも長く突き出る

北町で
2013.5月
雌しべは雄しべより長い
萼は倒円錐形で縁に低い5歯がある

北町で
2013.5月
萼
   互生。
長さ4〜8cmのやや丸い葉で先端はとがる。縁に浅い鋸歯があるかまたは全縁。質はやや薄い。葉柄は3〜10mm、托葉はない。
新葉にはまだ星状毛がたくさん残る

港緑町で
2009.4月上旬
葉裏の星状毛
   左ー表
右ー裏

まだ柔らかい新葉

6月
葉の表と裏
  葉の表

別所町
保健センターで
2010.8月
葉の表
葉の裏

別所町
保健センターで
2010.8月
葉の裏
陽当たりのよい環境では葉が厚くなる
植裁種

港緑町で
2007.9月  
陽当たりのよい場所の葉
      自生種の葉

相川町の山地で
2007.10月
自生種の葉
  葉脈は光の透過性が高い

光にかざすと葉脈がくっきりとみえる
光の透過
        鋸歯は低い 低い鋸歯
   葉の裏
脈のわきに毛叢がある
葉身と脈上、葉柄に星状毛がみえる

8月
裏面の毛叢と星状毛
果実   さく果。
長さ1cmほどの卵球形で、8〜9月に熟す。1個の褐色の種子がはいる。果皮がたてに割れて種子を出す。
若い果実
                 若い果実     大沢町いよやかの郷で  2011.7月
    若い果実

果実の先に長い花柱が残る

三ヶ山町
とんぼ池公園で
2007.6月はじめ
6月の果実
    たくさんの果実をつけた枝 

高速道路のPAで
2007.7月
7月の果実
    表面は星状毛を密生し灰白色

果実の先に長い花柱が残る

大沢町
いよやかの郷で  2005.8月
7月の果実
        果実

大沢町
いよやかの郷で  2005.8月
8月の果実

    種子
果実は熟すとたてに割れる 熟して割れた果実
熟して割れた果実 熟して割れた果実
種子
左の大きいもので
6.8mm×11mm
種子
樹皮  淡黒色でなめらか。老木では浅く縦に裂けてはがれる。
小枝の樹皮 小枝の樹皮
若い木の樹皮
              若い木の樹皮 
成木の樹皮 成木の樹皮
        成木の樹皮         成木の樹皮
冬芽   裸芽。
表面に星状毛が密生する。基部に副芽がある。
葉痕は半円形で小さい。 
冬芽

相川町の山地で
2007.10月
冬芽
副芽は冬芽の外側につく

1月
冬芽の基部に副芽がつく
側芽の基部に副芽がつく

別所町
保健センターで
2010.8月
側芽の基部に副芽がつく
    葉痕

    1月
葉痕
エゴノネコアシ
エゴノキの枝先に小さいバナナの房のようなものを見ることがあるが、これはエゴノネコアシアブラムシの幼虫が冬芽に寄生してつくった虫えい(虫こぶ)である。夏に虫えいを出た虫は、イネ科のアシボソに移動して世代交代し、秋にエゴノキに産卵する。
  エゴノキの近くにイネ科のアシボソがないような都会の公園などの環境では、このエゴノネコアシを見つけることはできない。
エゴノネコアシ

大沢町シガ谷で
2007.6月
エゴノネコアシ
同属の仲間の樹木                            
ハクウンボク
オオバエゴノキ
(コウトウエゴノキ)、伊豆七島、沖縄等に分布し、花や葉がやや大きく区別されることがある。                     

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