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エンジュ    

マメ科クララ属
(新しい分類体系APGVではマメ科エンジュ属とされる)
学名:Sophora japonica

別名:エニス、エンジ   
花序
 属名のSophoraは、この仲間の植物のアラビア名。種小名のjaponicaは日本のを意味する。
 
  種小名は日本のという学名であるが、中国原産の樹で中国名は槐である。古い時代に薬木として渡来したという。縁起のよい樹として記念樹にされるのは、「延寿」と同音だからといわれる。中国では出世の樹として中庭に植えるという。
  ハリエンジュ(ニセアカシア)とよく似るが、開花の時期がエンジュが夏であるのに対し、ハリエンジュは春である。また果実がついていれば容易に区別することができる。
(下記の果実の項を参照)

  つぼみを乾燥したものを槐花といい漢方で止血に用いたり、ルチンを抽出して薬用にする。ルチンは血管の強化作用があり、脳出血の予防に用いられる。材は緻密で建築材、木工品などに利用される。果皮は、エゴノキ、サイカチなどとともに石鹸の代用にしたという。また、花を黄色の染料に、樹皮と果皮を栗色の染料にするという。

  岸和田市では港緑町にある府港湾局の横にあるものを見るぐらいである。樹高はまだ5m未満の若い樹だが、花、果実を見ることができる。


 雌雄同株。

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樹形 環境 果実 樹皮 冬芽 仲間の樹木

樹形  落葉高木。高さ20mになる。
枝葉

港緑町で
2007.9月
枝
花をつけた枝

港緑町で
2007.7月     
花をつけた枝
果実をつけた枝

港緑町で
2009.9月
果実をつけた枝
果実をつけた枝

果実は乾燥してきて半透明になってきた

港緑町で
2015.11月
   環境  公園、街路樹、庭木
   雌雄同株。 花期:夏    
枝先に長さ約30cmの花序をつける。花序の軸はよく枝分かれする。花は黄白色で、長さ約1.5cmの蝶形。旗弁の中央部が黄色。    
 
花序のようす

港緑町で
2007.7月         
花序
花は黄白色

港緑町で
2007.7月         
花
旗弁の中央部が黄色          花
   互生。
奇数羽状複葉、長さ約20cm。小葉は長さ約4cmの狭卵形〜卵形で、4〜7対。表面はわずかに有毛、裏面はやや白く有毛。托葉は線形。
葉はハリエンジュ(ニセアカシア)と似るが、エンジュのほうが厚く、照りがある

港緑町で
2007.9月
        
枝葉
葉は互生に出る

港緑町で
2008.7月
葉は互生
小葉は互生に出るものと対生に出るものがある

この葉は互生に出る
小葉が互生する葉
この葉は小葉が
6対の対生に出る
小葉が対生する葉
   小葉の表

   7月
小葉の表
   小葉の裏

   7月
小葉の裏
小葉の裏
小葉の柄と主脈に毛がみえる

7月
葉裏の毛
果実  豆果。
長い柄があり、種子と種子の間がくびれて、数珠状になる。
熟すと果皮は半透明になり乾燥せず、裂開しない。
果序

港緑町で
2009.9月
果序
種子と種子の間がくびれる

港緑町で
2009.9月
果実は種子と種子の間がくびれる
成熟して半透明になってきた果実

港緑町で
2009.9月
半透明になってきた果皮
半透明でなかの種子が見える

12月
半透明になった果皮
裂開しないまま
年を越した果実

1月
果実は裂開しない

      種子
やや平たく黒っぽい
不規則な形だ

右の標準的な大きさは5mm×9mm
種子は黒っぽい
樹皮  灰黒色で、たてに割れ目が入る。
若い木の樹皮
直径7cm      
若い木の樹皮
若い枝には白色の丸い皮目が目立つ

7月
若い枝には皮目が多い
冬芽  U字〜V字形の葉痕に囲まれ、暗褐色の毛に覆われる。
冬芽と葉痕
冬芽は葉痕のなかにある 3月   葉痕のなかから冬芽が
  のぞいてきた  4月   
動きだした冬芽

港緑町で
2015.4月
葉痕のなかから葉が伸展してきた

港緑町で
2015.4月
同属の仲間の樹木  
イソフジが南西諸島に、ツクシムレスズメが九州南部に自生するが、どちらも絶滅が危惧されている。

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