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イヌザンショウ  犬山椒

ミカン科サンショウ属
学名:Zanthoxylum schinifolium
     
果実 サンショウにそっくりの複葉

 学名のZanthoxylumは黄色の木を意味する。種小名のschinifoliumはコショウボクのような葉の意。

  道ばたや林のふちでよく見かける樹である。食用にするサンショウは春に開花するのに対し、イヌザンショウは夏に開花し、香りが悪いので香辛料として利用はしない。
  クマノミズキのように秋になると花柄が紅くなり、サンゴの枝のように美しい。
 果実を青椒(せいしょう)と称し咳止め、消炎に用いる。また揮発油を含むので、昔は燈油として利用したという。蔓椒
(ほそき)の油と呼ばれ、古くは大宝律令(701年)にその名がみえるという。ネット情報ではあるが、静岡県にイヌザンショウの別名としてホソキバラと呼ぶところがあるそうだ。   
  材は、かさの柄、杖、細工物に利用される。
 
  図鑑には山野にふつうと書かれるが、岸和田市ではそれほど多くないようだ。大沢町シガ谷で見る。


 雌雄異株。


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樹形 環境 果実 樹皮 冬芽 仲間の樹木

樹形  落葉低木。高さ3mになる。
樹形
樹高3mほど

熊本県
南小国町で
2012.6月
樹形
枝葉

大沢町シガ谷で
2007.10月
枝葉
果実をつけた枝

乾燥した環境で葉が厚くなっている

大阪府能勢町で
2012.10月
乾燥地の枝葉
  環境  山野にふつう
   雌雄異株。 花期:7〜8月    
枝の先に長さ約6cmの散房花序を出し、黄緑色の多数の花をつける。
開花前の花序

熊取町の山地で
2007.7月    
花は散房花序につく
  互生。
長さが5〜15cmの奇数羽状複葉。葉軸にはわずかに翼がある。小葉のふちに低い鋸歯があり、その間の凹部に油点がある(透かしてみるとよくわかる。)裏面に油点がある。
陽当たりのよくない環境の葉

大沢町シガ谷で
2007.10月
日陰の葉
陽当たりのよい環境の葉

熊取町の山地で
2007.7月
日なたの葉
サンショウの葉と似るが、サンショウは葉と刺が対生であるのに対し、イヌザンショウの葉と刺は互生であることで区別できる。
果実  3個の分果からなる。
1、2個が成熟しないことがある。分果は長さ約5mmの球形で、9〜10月に褐色に熟す。果皮には油点がある。
果序
      果序              大阪府能勢町で  2012.10月
果柄が紅くなってきた

大沢町シガ谷で
2007.10月
果実が熟す頃には果柄が紅くなる
果皮表面の油点がみえる

大沢町シガ谷で
2007.10月
果皮表面の油点

種子    長さ約4mmの楕円状球形で、黒く光沢がある。
種子が現れた

大阪府能勢町で
2012.10月
種子は黒く光る
樹皮  灰緑色。 
たてに線形の皮目がある。
若い枝は緑や赤みを帯び、刺が互生する。
太いトゲが目立つ個体
    成木の樹皮  直径2.6cm
冬芽  長さ1mmの半球形。
( 画像 準備中 )
同属の仲間の樹木    サンショウ   カラスザンショウ

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