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イタビカズラ クワ科イチジク属 学名:Ficus nipponica 別名:ツタカズラ、ツルイチジク |
属名のFicusはイチジクのラテン古名。 種小名のnipponicaは日本のを意味する。 イチジクに似た小さい実をつけるつる植物である。雌雄異株なのでつるを見つけても実があるとは限らないが、大沢町牛滝のいよやかの郷駐車場から川に降りる坂に大きい雌株があるのでそこで観察することができる。 葉の裏はヒメイタビ、オオイタビと同じく葉脈が浮き出る特徴を示すが、イタビカズラの葉は細長く先が尾状に伸びること、果嚢が1cmと小さいことで区別できる。 岸和田市では前述の牛滝のほかに山地にふつうに見る。市街地では中井町夜疑神社の社寺林北西端で見かける。 雌雄異株。 |
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樹形 常緑つる性木本。 |
幹は直径約8cmほどになる。 枝から気根を出して崖や木をよじ登ったり、地上を這う。 |
サクラの樹にはい登った樹形 大沢町牛滝 いよやかの郷で 2005.11月 |
枝のようす 大沢町牛滝 いよやかの郷で 2005.11月 |
環境 林のふち、山地の岩場 |
花 雌雄異株。 花期:6〜7月 |
花は、ふつうの花弁のある花とはちがい、果実のように見える花嚢のなかにある。イチジク状花序である。葉または葉痕のわきに花嚢が1、2個つく。花嚢は丸く長さ約6mmで、雌雄の花嚢は同じ形。 |
左の花嚢は葉のわきに右の花嚢は葉痕のわきについている 6月 |
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花嚢を縦割りにした断面 8月 |
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花嚢を水平に割った断面 8月 |
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花嚢内部の花 8月 |
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葉 互生。 |
葉身の長さは6〜13cmで長楕円状披針形〜広披針形。幼木では卵形のことがある。先端は尾状に長くとがり、基部はまるい。ふちに鋸歯がなく、全縁。革質で、両面とも無毛。葉柄に短毛が密生する。裏面に葉脈が網目状に浮き出る。葉をちぎると白い乳液が出る。 |
葉の表 2月 |
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葉の裏は葉脈が浮き出る 1月 |
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果実 偽果で、イチジク状果ともいう。 |
果嚢は直径1cmほどで、球形。 いちじくの果実に似る。秋に黒紫色に熟す。 |
果嚢 8月 |
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種子 | 楕円形で、長さ約1.5mm |
樹皮 黒褐色 |
直径1cmの樹皮 丸い皮目が目立つ |
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葉痕 | ||
托葉の落ちたあとは枝をとりまく輪になる 1月 |
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冬芽 托葉が変化した2個の芽鱗に包まれる。 |
冬芽 内畑町 三山谷で 2011.1月 |
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同属の仲間の樹木 |
アコウ、ガジュマル、イチジク、イヌビワ、 ヒメイタビ、オオイタビ |
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