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ウラジロガシ 裏白樫

ブナ科コナラ属
学名:
Quercus salicina
別名:シロカシ   
葉の裏は蝋質で白い 9月の果実

  学名のQuercusはナラの木を指す。 salicinaはヤナギのようなの意だが、カシ類にしては葉がうすく少しの風にもそよぐところからついた種小名だろうか。

  ウラジロガシは、その名が示すとおり葉の裏がまっ白である。これは蝋質の分泌によるもので、落ち葉となってもその白さはそのまま残る。
  材はシラカシと同様の用途で、建築材、器具材として利用される。またウラジロガシの小枝や葉は古くから民間薬とされ、結石をおろすのに有効とされる。

  岸和田市では大沢町牛滝の周辺で自生のものを見る。市街地では地蔵浜町浜工業公園に多数、春木川河口にある春木川緑道(下野町)にも3株植えられている。

 雌雄同株。


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樹形 環境 果実 樹皮 冬芽 仲間の樹木

樹形  常緑高低木。高さ20mになる。
公園の植栽種

地蔵浜町
浜工業公園で
2007.8月
植栽種の樹形
自生種   
まだ若い木
全体的に柔らか い感じがする

大沢町牛滝で
2008.2月
自生種の樹形
枝葉

地蔵浜町
浜工業公園で
2008.2月
枝葉
雄花が満開の樹形

地蔵浜町
浜工業公園で
2007.5月
満開の雄花
  環境  山地、公園
   雌雄同株。 花期:5月    
雌花序は新枝上部の葉のわきに穂状に出る。長さ約1cmで、3〜4個の雌花をつける。雄花序は長さ約6cmで、新枝下部から数個たれ下がる。
新枝の上部に雌花序がつく
雄花序は新枝の基部につく

地蔵浜町
浜工業公園で
2010.4月
雌花序と雄花序

   雌花 
雌花序は小さく目立たない

地蔵浜町
浜工業公園で
2010.5月
雌花序
展開前

地蔵浜町
浜工業公園で
2010.5月
雌花序
伸展した雌花序
雌花が4個みえる

地蔵浜町
浜工業公園で
2007.5月
展開した雌花序

   雄花 
開花前の雄花序

地蔵浜町
浜工業公園で
2010.5月
開花前の雄花序
雄花序

地蔵浜町
浜工業公園で
2010.5月
雄花序
開花した雄花序

地蔵浜町
浜工業公園で
2007.5月
開花した雄花序
   互生。   
葉身の長さは約10cmで、長楕円状披針形〜披針形。有柄。   
うすい革質で、先のほう3分の2に鋭い鋸歯がある。ふちは波打つ感じがあり、先は尾状に長く伸びてねじれる。裏面ははじめ毛があるが、のちに蝋質を分泌して粉白色になる。
葉の表

地蔵浜町
浜工業公園で
2007.11月
葉の表面
葉の裏
蝋質の分泌で白くみえる

地蔵浜町
浜工業公園で
2007.11月
葉の裏は白い
裏面ははじめから白いわけではなく蝋質が分泌されるまでは淡緑色のものがみられた

地蔵浜町
浜工業公園で
2014.5月
淡緑色の裏面
新葉の裏面ではこのようなものもみられる

地蔵浜町
浜工業公園で
2008.6月
新葉の裏面
尾状に伸びた葉先はねじれる 葉の先はねじれる
 鋸歯は斜めに出て鋭い 鋸歯は鋭い
葉脈の透視

この鋸歯は比較的おとなしい  
葉脈の透視

   アラカシ、シラカシとの区別 
落ち葉の葉裏の比較

左−アラカシ、右−ウラジロガシ
  
アラカシの落ち葉から最も白いものを選んで比べてもこれほど白さが違う
葉裏の比較
 
左−シラカシ、右−ウラジロガシ

シラカシの名は材の色からの名で葉の裏は淡緑色
果実  堅果(どんぐり)       
2年目の秋に熟す、長さ約1.5cmの広卵形。
殻斗(総苞)は総苞片が合着した環がある。
たくさんの果実を
つけた枝

果実は2年目のもの

浜工業公園で
7月
果実をつけた枝
どんぐりがのぞい
ている
果実の先に花柱が残る

果実は2年目のもの

浜工業公園で
7月
若い果実
殻斗のふちは高さがふぞろいのものが多い

地蔵浜町
浜工業公園で
9月
9月の果実
上の写真の時期から2週間でこんなに大きく生長した

地蔵浜町
浜工業公園で
9月
大きくなった果実
どんぐり

シラカシのどんぐりと同じように先端に段があり突出するが、この個体ではさらにその下にくびれがある

12月
どんぐり
このどんぐりの先には毛が多い どんぐりの先の毛
春木川緑道の個体のどんぐり

くびれは目立たず毛もほとんどない
春木川緑道の個体のどんぐり
上の写真のどんぐり どんぐりのお尻
    殻斗(総苞)

下部の環は波状

9月          
 殻斗(総苞)
樹皮  灰黒色。さけ目がなく、なめらか。
なめらかな樹皮 荒れた樹皮
    なめらかな樹皮       荒れた樹皮
冬芽  長楕円形。上半部が細長い。
冬芽
アラカシ、シラカシの冬芽とは芽鱗のようすが違う

地蔵浜町
浜工業公園で
2007.11月   
冬芽
冬芽

地蔵浜町
浜工業公園で
2007.12月
冬芽

  冬芽によるウラジロガシとシラカシの区別
自生種では葉裏が白くない時期にはシラカシと区別しにくい場合があるが、その時は冬芽(葉芽)を見ると区別できることが多いようだ。シラカシの冬芽にくらべ、ウラジロガシの冬芽は細長いように思う。
ウラジロガシの冬芽 シラカシの冬芽
    ウラジロガシの冬芽       シラカシの冬芽
同属の仲間の樹木  ドングリの殻斗に同心円状の環がある仲間(アカガシ亜属)を下に挙げた
アラカシ   シラカシ   イチイガシ   アカガシ   ツクバネガシ

オキナワウラジロガシ
は南西諸島に分布し、果実が大きく直径が約2.5cmも
ある。

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