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ウラジロノキ 裏白の木 バラ科ナナカマド属 (新しい分類体系APGVではバラ科アズキナシ属Ariaとされる) 学名:Sorbus japonica 別名:なし |
属名のSorbusはこの木のラテン古名。種小名のjaponicaは日本のを意味する。 ウラジロノキに初めて出会ったのは2006年の真冬に神於山の散策路で赤い実を拾ったときである。その時は落葉していたのでどの樹から落ちたものかわからなかったが、新緑時に再訪して数株のウラジロノキを確認することができた。ウラジロノキの名前のとおりに葉の裏はまっ白にみえる。葉裏の白いところはヤナギ科のウラジロハコヤナギ別名ギンドロとよく似ているが、ギンドロは渡来樹木で公園などに植えられているから山地で見ることはなく、またギンドロの葉は3裂するから葉の形も異なる。 ウラジロノキの果実を食べてみるとリンゴのような味でけっこういけるが、口のなかにジャリジャリしたものが残り食感はあまりよくない。石細胞によるこのジャリジャリ感がなければ山の幸としては最高のクラスに入るのだが。 岸和田市では大沢町牛滝のシラカシ林で見ることができる。特に牛滝一の滝横の遊歩道を登りきったところにはりっぱな老木が立っている。なお、このシラカシ林は国土交通省により特定植物群落に指定されている。 その他、個体数は多くはないが相川町、塔原町の山地の尾根や斜面の乾燥したところで見かける。大沢町シガ谷の林道わきではまだ見ないので、比較的乾燥した環境を好むようである。前述の神於山には多いようだ。 雌雄同株。 |
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樹形 落葉高木。大きいものでは高さ20mになる。 |
樹冠 土生滝町 神於山で 2006.5月 |
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花期の枝 塔原町の山地で 2011.5月 |
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枝葉 塔原町の山地で 2010.5月 |
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若い木の枝葉 相川町の山地で 2007.6月 |
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果実をつけた枝 塔原町の山地で 2010.10月 |
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幼木の樹形 樹高1.2m 和泉市 父鬼町の山地で 2013.11月 |
環境 山地 |
花 雌雄同株。 花期:5〜6月 |
長枝の葉のわきや短枝の先に複散房花序をつける。直径1cm余の白い花が多数つく。 花弁は5枚。花序の軸や花柄、萼に綿毛が密生する。 |
開花がはじまった 塔原町の山地で 2011.5月 |
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花をつけた枝 塔原町の山地で 2011.5月 |
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花序 塔原町の山地で 2011.5月 |
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花序 塔原町の山地で 2011.5月 |
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花 花柱は2個 雄しべは約20本 塔原町の山地で 2011.5月 |
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花の名残 塔原町の山地で 2010.5月 |
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葉 互生。 |
短枝には2、3枚の葉が輪生するようにみえる。葉身の長さは約9cm、卵円形〜広倒卵形。先はとがるかまたは鈍頭、ふちに大型の重鋸歯があるかまたは浅裂して鋸歯がある。 葉柄の長さは1〜2cm、白い綿毛が密生する。 |
幅が広い葉 左ー表、右ー裏 土生滝町神於山で 2006.8月 |
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新葉の展開 葉の表面も裏面も軟毛が密生してまっ白だ 芽だしの枝が産直の店で切り花として売られていた 4月下旬 |
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新葉 表面の軟毛はもう脱落している 塔原町の山地で 2011.5月 |
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葉の表 脈はくぼむ 塔原町の山地で 2009.8月 |
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葉の裏 塔原町の山地で 2009.8月 |
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縁は大型の重鋸歯 塔原町の山地で 2009.8月 |
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側脈は平行して走り鋸歯の先に達する 塔原町の山地で 2009.8月 |
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裏面は白い綿毛が密生する 脈は隆起する 和泉市 父鬼町の山地で 2013.11月 |
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葉柄も白い綿毛が密生する 塔原町の山地で 2009.8月 |
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果実 ナシ状果。 |
長さ約1cmの楕円形〜倒卵状楕円形で、10〜11月に赤く熟す。果皮の白い皮目が目立つ。果肉は甘く食べられるが石細胞が多く、食感はよくない。種子はふつう4個入る。 |
果実をつけた枝 塔原町の山地で 2009.11月 |
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若い果実 塔原町の山地で 2009.5月 |
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若い果実 塔原町の山地で 2009.8月 |
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若い果実 塔原町の山地で 2009.8月 |
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落ちていた果実 8月にはすでに赤くなった果実がみられる 塔原町の山地で 2009.8月 |
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熟してきた果実 塔原町の山地で 2010.10月 |
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果実をつけた枝 塔原町の山地で 2009.11月 |
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果実 塔原町の山地で 2009.11月 |
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落ちていた果実 塔原町の山地で 2009.11月 |
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上に同じ | ||
果実の先端 白い毛が多い 11月 |
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果皮の皮目 11月 |
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左は縦の切断面で下が果実の先端 右は水平に切断した面 |
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種子 |
長さ7mmほどの卵状楕円形 | ||
樹皮 灰黒褐色。 |
若い木は紫褐色で皮目が目立つ。老木では鱗片状にはがれる。若い枝ははじめ白い毛が密生するがのちほぼ無毛、皮目が点在する。 |
若い木の樹皮 | 成木の樹皮 | |
成木の樹皮 | 老木の樹皮 | |
冬芽 長さ5mmほどの卵形。 |
芽鱗は赤褐色〜紅紫色で光沢がある。 |
冬芽 和泉市 父鬼町で 2013.11月 |
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冬芽 和泉市 父鬼町で 2013.11月 |
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葉痕は隆起する 葉柄の基部が残る |
( 画像 準備中 ) | |
同属の仲間の樹木 |
アズキナシ ナンキンナナカマド ナナカマド タカネナナカマド、ウラジロナナカマドは近畿には分布しない。 |
ナナカマド 北海道 美瑛町で 2013.10月 |
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ナナカマド 北海道 美瑛町で 2013.10月 |
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