HOME、もくじ | 樹木名一覧 | 葉の図鑑 | 花の図鑑 | 実の図鑑 |
文字や画像が小さいときは、メニューバー>表示>文字のサイズ、で文字 を大きくしたり、または拡大レベルを125%にあげるなどしてご覧ください。 |
バッコヤナギ ばっこ柳 ヤナギ科ヤナギ属 学名:Salix caprea 別名:ヤマネコヤナギ、マルバノバッコヤナギ、コウライバッコヤナギ、 サルヤナギ、ナガバノバッコヤナギ、セイヨウヤマヤナギ |
属名のSalixは跳ぶの意。種小名のcapreaはヤギ(山羊)の意。 種小名は以前はbakkoだったが、ヨーロッパから中央アジアに分布するSalix caprea (英名goat willow)と同種とされ、Salix bakkoはsynonym(同義語)の扱いとなった。 ヤナギ属の樹木は分類が難しいと言われているので手をつけることを躊躇していたが、それではいつまでもヤナギ知らずのままだと考え直して岸和田市内でよく見るものから調べてみようと思い立ったのは2007年である。塔原林道のわきで紅い冬芽がぷっくりと可愛いヤナギを見かけたが、「このきなんのき掲示板」で画像を見たことがあるバッコヤナギではないかと調べるとそれに間違いなかった。これに気をよくして次に別所町宮の池公園のヤナギを調べて名前が分かったのが、 ジャヤナギである。 細長い葉が多いヤナギ属のなかでバッコヤナギは葉幅が広いことと、葉裏に白い毛が密生している点で見わけやすい。 岸和田市では前述の塔原林道の周辺、塔原町モツ谷で見かける。水辺よりも谷の斜面のような場所に生育する。 雌雄異株。 |
|
クリックすると、写真と説明にジャンプします。
樹形 落葉高木。 |
高さ10m余、直径50cmほどになる。 |
樹形 塔原町 塔原林道で 2009.5月 |
||
若い個体の枝葉 塔原町モツ谷で 2008.6月 |
||
小枝は比較的太い 塔原町モツ谷で 2008.6月 |
||
環境 丘陵〜山麓の明るい乾燥地 |
花 雌雄異株。花期:3〜4月 葉の展開前に開花する。 |
雌花序は長さ3cmほどの楕円形で少しカーブする。長さ1cmほどの柄がある。 雄花序は長さ4cmほどの楕円形、長さ5mmほどの柄がある。 |
|
雌株 |
雌花序は少しカーブする | ||
花序の柄には雌雄とも小葉が数枚つく | ||
子房には白い毛が密生し有毛の柄がある 花柱はごく短く柱頭は淡黄緑色で2裂する 腺体は1個 苞の上部は黒い |
||
|
雄株 |
( 画像 準備中 ) | ||
葉 互生。 |
葉身の長さは8〜15cm、楕円形〜長楕円形。質は厚い。先はとがりふちにふつう波状の鋸歯がある。裏面に白い毛が密生する。葉柄は長さ1〜2cm、上面に白い毛が多い。新葉のふちは裏側に巻く。托葉は小さい。 |
枝葉 塔原町モツ谷で 2008.6月 |
||
新葉の表 5月 |
||
成葉の表 深緑色で無毛 葉脈がへこみしわっぽく見える 10月 |
||
新葉の裏 地は粉白色で縮れた白い毛が密生する 幼木では無毛 5月 |
||
成葉の裏 6月 |
||
波状の鋸歯と裏面の毛 ふちは表裏に小さく波打つ 11月 |
||
葉身の基部に密腺がある 11月 |
||
新葉の展開 両面に白い綿毛が密生する ふちは裏側に巻く 4月 |
||
果実 さく果。 |
果穂は長さ約8cm、5月に熟して裂開する。上から2裂して裂片はそり返る。 |
果穂 5月 |
||
果穂 5月 |
||
|
||
種子 | 長さ1.5mmほどの線状楕円形 きわめて短命で1週間で発芽力がなくなるとされる |
|
基部につく白い綿毛冠( 柳絮りゅうじょ)に包まれ風で飛散する | ( 画像 準備中 ) | |
樹皮 暗灰色。 |
古くなるとたてに浅く割れる。新枝は灰緑色〜灰褐色、皮目が多くやや光沢がある。折れにくい。裸材(樹皮をはぎ取った材)には隆起する線がある。 |
前年枝 6月 |
||
直径1cm弱の枝 | ||
冬芽 紅褐色。芽鱗は光沢がある。 |
花芽は1cmほどの卵形。葉芽は長さ6mmほどの楕円形。側芽の鱗片は合着して帽状になる。 |
先は少し外向きになる(矢印) 10月 |
||
冬芽 3月 |
||
冬芽の先は少し外向きになる 枯れ枝のもの 3月 |
||
冬芽 3月 |
||
同属の仲間の樹木 |
ネコヤナギ、サイコクキツネヤナギ、オノエヤナギ、オオタチヤナギ、 カワヤナギ、ヤマヤナギ、コゴメヤナギ、タチヤナギ、キヌヤナギ、 ジャヤナギ、シダレヤナギ、マルバヤナギ |
|
HOME、もくじ | 樹木名一覧 | 葉の図鑑 | 花の図鑑 | 実の図鑑 |
このホームページ内の文章、画像の転載は禁止です。
Copyright(c) 2010 Kigi@Kishiwada All rights reserved.