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ハナイカダ 花筏 ミズキ科ハナイカダ属 (新しい分類体系APGVではハナイカダ科とされる) 学名:Helwingia japonica 別名:ママッコ、ヨメノナミダ |
属名のHelwingiaは18世紀ドイツ人の植物学者Helwingの名から。種小名のjaponicaは日本産の意。 葉のまん中に花や果実がのった姿を筏(いかだ)にたとえて、花筏という風流な名前がつけられた。沢筋や谷間に多い樹木だから、花のついた葉を一枚ちぎって沢の水にのせて流してみればきっと筏に見えることだろう。こんどフィールドでためしてみようと思う。 ちなみにハナイカダと同じように葉の上に花がつく樹木としてナギイカダがある。こちらはヨーロッパから渡来した植物だ。 岸和田市では塔原町モツ谷、大沢町シガ谷の林道のわきで見ることができる。 雌雄異株。 |
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樹形 落葉低木。 |
株立ちする。よく分枝して、高さ3mになる。 |
樹形 樹高は2mほど 大沢町 塔原林道で 2011.6月 |
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花をつけた枝 塔原町モツ谷で 2008.5月 |
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環境 谷間に多い、低山の林内。 |
花 雌雄異株。 花期:4〜6月 |
葉の表面、主脈の中央付近に淡緑色の花をつける。花は直径5mmほど。花弁は3、4枚で卵状三角形、ややそり返る。萼はない。 |
雌花 | 雌花はふつう1個、2、3個つくこともある。 雌しべは1本、子房は短鐘形、柱頭は3〜4裂する。 雄しべはない。花盤は緑色。 |
開花前の雌花 葉柄から花がつく位置までの主脈が太く白っぽいのは花軸と合着するためだ 和泉市父鬼町 鍋谷で 2008.4月 |
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雌花 この雌花の柱頭は 4裂 5月 |
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雌花 5月 |
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雄花 | 雄花は数個がかたまってつく。雄しべは3、4本、花盤のふちにつく。葯は淡黄色。雌しべは退化している。 |
雄花は数個が束生する 和泉市父鬼町 鍋谷で 2009.4月 |
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雄花 葯は淡黄色 和泉市父鬼町 鍋谷で 2009.4月 |
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雄花 花弁はややそり返る 和泉市父鬼町 鍋谷で 2009.4月 |
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葉 互生。枝先に集まってつく。 |
葉身の長さは3〜16cm、楕円形〜倒卵形。質はうすい。先は尾状に鋭くとがる。ふちに浅い鋸歯があり、鋸歯の先は芒(のぎ)状。両面無毛。 |
葉は枝先に集まってつく 塔原町モツ谷で 2008.5月 | |
葉の表は光沢がある 葉柄から花がつく位置までの主脈は花軸と合着するのでが太くみえる 5月 |
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葉の裏は側脈が隆起する 葉柄は紫色をおびる 大沢町 塔原林道で 2011.6月 |
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鋸歯のようす 大沢町シガ谷で 2011.6月 |
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トゲ状の鋸歯 和泉市父鬼町 鍋谷で 2009.4月 |
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果実 液果状の核果。 |
直径8mmほどの扁球形、葉の中心部の主脈上につく。8〜10月に黒く熟す。1〜4個の核が入る。 |
果実をつけた枝 和泉市父鬼町鍋谷で 2007.6月 | |
若い果実 塔原町モツ谷で 2008.5月 |
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若い果実 大沢町シガ谷で 2011.6月 |
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若い果実 和泉市父鬼町 鍋谷で 2007.6月 |
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熟した果実 和泉市父鬼町 鍋谷で 2007.8月 |
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核 長さ6mmほどの長楕円形 | ||
表面に網目状の隆起がある | ( 画像 準備中 ) | |
樹皮 緑色でなめらか。 |
円形や縦長の皮目がある 直径12mm 和泉市父鬼町 鍋谷で 2007.8月 |
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新枝は緑色〜紫色をおびた緑色 無毛 |
( 画像 準備中 ) | |
冬芽 |
頂芽は長さ5mmの卵形、赤褐色で無毛。側芽は小さい。 |
葉痕は半円形 維管束痕は1個 葉痕の上部に側芽がみえる 大沢町 塔原林道で 2011.6月 |
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同属の仲間の樹木 |
葉が小形の変種にコバノハナイカダがあるが近畿には分布しない |
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