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ハンノキ  榛の木

カバノキ科ハンノキ属
学名:Alnus japonica
別名:ハリノキ   
雄花序はたれ下がる 果穂は緑色から暗褐色になる
  属名のAlnusはハンノキを指すラテン古語。種小名のjaponicaは日本産の意。

  ハンノキは水の近くで見られる樹で、幹がまっすぐに伸びて新葉のころは姿が美しい。私がこども時代を送った家の近くの谷にハンノキ林があって、若葉の頃のハンノキはこどもながらに美しいと感じていた。その谷には湧水がありハンノキの根元をきれいな清水が流れていて、今ではもう見ることができない夢のような風景である。
  ハンノキは根元が水につかるような環境でも平気だが、それは幹の皮目から空気を地下部に送るシステムがあるからだという。

  岸和田市に住むようになって以来郊外に行く度にハンノキの姿を探していたが、流木公園墓地の小さな池のほとりではじめて出会うことができた。その後は流木町新池の横や三ヶ山町とんぼ池公園の子供の国で大きなハンノキを見つけた。相川町の山地などで時折出会うことがあるが、それほど個体数が多くはないようである。
  「河合の新池」といわれる江戸時代に岸和田藩のお国普請で造られた山上の池がある。岸和田市公式ホームページ内 「岸和田風物百選」 に記事があるが、所在地は相川町である。その新池の堤の下が湿地のようになっていてハンノキが繁茂しているのだが、マムシが怖いのでまだ足を踏み入れたことがない。ヘビ類が冬眠する頃に一度間近に見ておきたいものだ。
 

  雌雄同株、雌雄異花。

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樹形 環境 果実 樹皮 冬芽 仲間の樹木

樹形  落葉高木。
高さ20m、直径60cmほどになる。幹はまっすぐに伸びる。
樹形

大沢町のゴルフ場で
2007.12月
樹形
枝葉

三ヶ山町とんぼ池公園の子供の国で
2005.6月
枝葉
葉のない枝に雄花序が目立つ

流木町で
2013.2月
雄花序が目立つ花期の樹形
花期のようす

雌花序は小さいので雄花序だけが目立つ

流木町で
2013.2月
花期は雄花序が目立つ
 環境  湿地、川や池の近くなどの地下水位の高い所
   雌雄同株、雌雄異花。 花期:11(暖地)〜4月(北地)    
葉が展開する前に開花する。南の方では落葉前に開花することもある。
花序
  花序(小さいものが雌花序、たれ下がるものが雄花序)   2月
雌花序と雄花序
 花序(左の小さいものが雌花序、右のたれ下がるものが雄花序) 2月

   雌花序   雌花は花被がなく柱頭は2個で紅紫色 
雌花序は雄花序の下部の葉のわきにつく 雌花序は雄花序の下部につく
雌花序の冬芽
長さ4mmほどで柄がある

阿間河滝町で
2006.11月
雌花序の冬芽
開花した雌花序(左の3個の紅紫色)

右下は雄花序

流木町で
2013.2月
開花した雌花序
開花した雌花序

流木町で
2013.2月
開花した雌花序
開花した雌花序

流木町で
2013.2月
開花した雌花序
ごく若い果実

三ヶ山町
とんぼ池公園で
2007.4月
若い果実

   雄花序 
まだ小さい雄花序

8月
雄花序はまだごく小さい
3cm余に伸びた雄花序

枝先に2〜5個の雄花序が散房状につく
はじめ上向き、開花時には5cmほどに伸びてたれ下がる

11月
開花前の雄花序
もうすぐ開花する

12月
開花前の雄花序
雄花の開花
上方にみえる花序はまだ短く開花していない

熊取町で
2010.2月
雄花序
雄花の開花
花粉が飛散している

熊取町で
2010.2月
雄花の開花
雄花
花被は4裂
雄しべは4本

熊取町で
2010.2月
雄花の開花
  互生。
葉身の長さはふつう10cm弱、卵状長楕円形〜長楕円形〜倒卵状長楕円形。質はややかたい。先は鋭くとがり、ふちに不ぞろいの低い鋸歯がある。葉柄の長さは1〜3.5cm。


三ヶ山町とんぼ池公園の子供の国で
2005.6月
葉
新葉の展開
裏面、葉柄に毛が多い


滋賀県信楽町で
2010.5月
新葉の展開
葉の表
無毛でやや光沢がある

5月
葉の表
新葉

滋賀県信楽町で
2010.5月
新葉
葉の裏
脈が隆起する
脈のわきに赤褐色の毛叢がある

5月
葉裏は脈が隆起する
葉裏脈わきの毛叢

7月
葉裏の脈わきに毛叢がある
鋸歯は低く不ぞろい

流木町で
2013.2月
鋸歯は不ぞろい
葉柄に溝がある

流木町で
2013.2月
葉柄の溝
果実   堅果。
果穂は長さ約2cmの卵状楕円形で球果状、10月に暗褐色に熟す。果鱗は長さ約5mmの扇形、2個の堅果をつける。
若い果穂

三ヶ山町
とんぼ池公園で
2004.8月
若い果穂
若い果穂

熊取町で
2007.9月
果穂
前年の果穂

滋賀県信楽町で
2010.5月
前年の果穂

堅果   長さ4mmほどで扁平、広倒卵形〜卵状円形。
       先に花柱が残る。       
            両側にごく狭い翼がある
樹皮  灰褐色〜暗灰褐色。
浅く裂けてはがれる。
小枝は褐色でなめらか、若い枝は紫褐色で皮目がある。
若い木の樹皮 若い木の樹皮
   若い木  直径2cm     若い木の樹皮
成木の樹皮 古木の樹皮
        成木の樹皮       古木の樹皮
冬芽  
葉芽と花芽

12月
葉芽と花芽
葉芽は長さ約5ミリの長楕円形

11月
葉芽
雌花序の冬芽

阿間河滝町で
2006.11月
雌花序の冬芽
雄花序の冬芽

相川町の山地で
2009.12月
雄花序の花芽
同属の仲間の樹木  
ヒメヤシャブシ   オオバヤシャブシ  ヤシャブシ  サクラバハンノキ
ケヤマハンノキ   カワラハンノキ

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