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ガマズミ  

スイカズラ科ガマズミ属
(新しい分類体系APGVではレンプクソウ科とされる)
学名:Viburnum dilatatum

別名:アラゲガマズミ   
葉は対生
  属名Viburnumの意味は不明。種小名のdilatatumは拡大したの意。
 
  ガマズミは里山などにふつうにあって、昔から人の生活との関係が深かったので各地方で別名が多い。果実は寒くなると甘さを増して昔のこどもたちにとってはけっこうな山の幸だったようである。大人にとってはガマズミの実を焼酎に漬けたものは最高の果実酒になるという。材は強靱で道具、傘の柄、杖などに利用したという。

  ガマズミは里山クラスの低山地から比較的標高のある山地までふつうに分布するとされるが、岸和田市の山地では個体数は多くはないという印象である。大沢町シガ谷で1個体、河合町鎌谷で2個体に出会ったぐらいだ。が、流木町の水道みち(泉州山手線)を貝塚市に入ってすぐの道路沿いで見るから、その周辺の岸和田市の丘陵にも生育している可能性があるのではないかと思う。
  〈追記〉その後2014年6月、前期の場所からほど近い流木墓地公園内でガマズミを1個体だが確認することができた。落合城跡の斜面にサルトリイバラなどに交じって生えており、果実も少ないながらつけていた。

  市内の山地で見られるガマズミ、コバノガマズミミヤマガマズミの3種のなかでもっとも開花が遅く、5月下旬が花期である。

  雌雄同株。

クリックすると、写真と説明にジャンプします。

樹形 環境 果実 樹皮 冬芽 仲間の樹木

樹形  落葉低木。
高さ4mになる。株立ちになる。
樹形

山の斜面で他の樹木と共生する個体

貝塚市蕎原で
2011.5月
樹形
花期の樹形

和泉市大野町で
2010.5月
花期の樹形
花後の枝葉

和泉市大野町で
2008.6月
花後の枝葉
 環境  丘陵〜山地
   雌雄同株。 花期:5月下旬〜6月      コバノガマズミミヤマガマズミよりも3〜4週ほど遅く開花する。    
枝先に直径8cmほどの散房花序を出す。白い小さな花が多数つく。花序に柄があり、星状毛を密生する。花は直径6mmほど、5深裂して平開する。匂いがあり、虫を呼ぶ。
花をつけた枝
  ↑  花序              貝塚市蕎原で  2011.6月
花をつけた枝

和泉市大野町で
2010.5月
花をつけた枝
花序は水平にひろがる

貝塚市蕎原で  2011.6月
花序は水平にひろがる
開花前の花序

和泉市大野町で
2010.5月
つぼみ
花序

和泉市大野町で
2010.5月
花序
斜面からたれ下がった枝

貝塚市蕎原で  2011.6月
花序

和泉市大野町で
2007.5月
花序
花序

和泉市大野町で
2010.5月
花序
柱頭は無柄で浅く3裂する

雄しべは5本で花冠から長く突き出る
花糸は白
花
  対生。
葉身の長さは5〜14cm、倒卵形〜卵形、円形、ひし形など、葉の形や大きさに変異が多い。茎や葉の毛の多少も変異が多い。
先は短くとがるか鈍頭、ふちに浅い鋸歯がある。質は草質。両面有毛。葉柄の長さは2cm内外、托葉はない。
枝葉

和泉市大野町で
2010.8月
枝葉
幼木の枝葉

河合町鎌谷で
2011.6月
幼木の枝葉
葉の表
脈上に小さい毛がある
羽状脈は6〜9対でほぼまっすぐ
最下部の側脈がふちに向かってよく分岐する

和泉市大野町で
2010.5月
葉の表
葉の裏
星状毛や短毛があり脈上に多い
全面に細かい腺点がある

和泉市大野町で
2008.7月
葉の裏
葉の裏
倒卵形の葉

和泉市大野町で
2008.7月
葉の裏
開出毛と星状毛が密生する
上面に溝がある
      ( 画像 準備中 )
鋸歯は低い 鋸歯
裏面
基部付近に1〜3対の腺点がある

貝塚市蕎原で
2011.5月
腺点
裏面の腺体に寄ってきたアリ

河合町鎌谷で
2012.9月
腺体にくるアリ
新葉

流木墓地公園で
2016.4月
果実   核果。
長さ7mmほどの広卵形、秋に赤く熟す。光沢がある。先端にわずかに突起がある。液質で甘く、食べられる。 
    果実         流木墓地公園で   2015.9月
若い果実

和泉市大野町で
2010.7月
若い果実
若い果実
まだ扁平だ

和泉市大野町で
2010.8月
若い果実
まるくふらんできた

河合町鎌谷で
2012.8月下旬
ふくらんできた果実
色づいてきた果実

河合町鎌谷で
2012.9月中旬
色づいてきた果実
霜が降りる頃になると白く粉をふいて甘みを増す

大沢町シガ谷で
2007.10月
果実
果実

貝塚市蕎原で
2019.11月
実つきのよい栽培種

富田林市総合スポーツ公園で
2016.11月

      
長さ5mmほどの広卵形 
扁平で厚さ2mm

背側に2本の浅い溝
腹側に3本の溝
核
樹皮  灰褐色でまるい皮目が多い。
若い枝の樹皮
開出毛と星状毛がある
枝の樹皮
樹皮
直径3cmほど

和泉市大野町で
2008.1月
樹皮
冬芽  長さ4mmほどの卵形。
芽鱗は2対で有毛、外側の芽鱗は小さい。
6月にすでに冬芽がみえる

若い果実

和泉市
大野町で
2008.6月
前年6月の冬芽
冬芽

和泉市
大野町で
2009.11月
冬芽
冬芽

和泉市
大野町で
2009.11月
冬芽
同属の仲間の樹木  ガマズミ属のなかで落葉するものを下に挙げた
コバノガマズミ   ミヤマガマズミ   オトコヨウゾメ   ヤマシグレ

ムシカリ    ヤブデマリ      ゴマギ

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