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ケケンポナシ  毛玄圃梨

クロウメモドキ科ケンポナシ属
学名:Hovenia tomentella
  
果実は独特の形 枝葉
  属名のHoveniaは人名から。種小名のtomentellaは毛が密生したの意。

  以前から図鑑などでケンポナシの食べられるという果軸の写真を見てどんな樹なのか出会いたいものだと思っていたのだが、大沢町シガ谷に入った時にとうとう出会うことができた。広い大きな葉のその木がすぐにケンポナシとわかったわけではなく、自分が私淑する林将之さんのホームページ 「このきなんのき掲示板」 に写真を投稿して教えていただいたものだ。
  ケンポナシ属の木であることを知ってからはシガ谷の上流域で他の数本の個体も目にすることができた。塔原林道がシガ谷に合流する地点の個体は成木で、2009年の秋には果実を観察することができた。10月果軸がかなり肥厚しているので、さっそく果実をひとつちぎり味見をしてみると非常に渋い。食べるにはまだ早すぎるのだ。この果軸の食べ頃について、「奈良教育大学附属自然環境教育センター奥吉野実習林ホームページ」 に記事があるのでそちらを参考にされたい。

  岸和田市の山地のケンポナシ属は葉の鋸歯が細かくて浅く、果実に毛が多い点からケケンポナシのようである。西日本という地域的にも大阪南部はケケンポナシのエリアのようだ。タマミズキと同じように山中に点在する樹種で岸和田市の山地にも個体数はそれほど多くないようだ。
  なお、前述の塔原林道とシガ谷林道交差点にあった個体はわかりやすい場所にあったのだが、2011年に花を撮影しようと再訪すると根元から伐採されていて非常に残念である。林道をはさんでスギの植林のなかにも大きいケケンポナシがあるようだが、スギの木に遮られて観察しにくい。
 

  雌雄同株。

クリックすると、写真と説明にジャンプします。

樹形 環境 果実 樹皮 冬芽 仲間の樹木

樹形  落葉高木。高さ15m、大きいものでは20m余になる。
樹形

大沢町
塔原林道で
2007.10月
樹形
若い木の樹形

大沢町シガ谷で
2007.6月
若い木の樹形
冬の樹形

大沢町
塔原林道で
2007.11月
冬の樹形
果実をつけた枝

和泉市鍋谷で
2007.8月
果実をつけた枝
枝葉

大沢町シガ谷で
2007.10月
枝葉
枝葉

大沢町シガ谷で
2010.6月
成木の枝葉
黄葉

大沢町
塔原林道で
2012.10月
黄葉
   環境  山地
   雌雄同株。 花期:6〜7月    
枝の上部に集散花序を出し、直径7mmほどの緑白色の花をつける。花弁は5枚、萼はそり返る。
 
        ( 画像 準備中 )
  互生。
葉身の長さは10〜20cmで、広卵形。先はとがり、鋸歯は浅く目立たない。3行脈(基部で分岐する3本の太い脈)が目立つ。葉のつきかたは左右に2枚ずつが交互につくコクサギ型葉序。
左右に2枚ずつが交互につくコクサギ型葉序

大沢町シガ谷で
2013.6月
葉は左右に2枚ずつが交互につく
成木の枝葉

大沢町シガ谷で
2010.6月
成木の枝葉
若い木の枝葉

大沢町シガ谷で
2007.6月
若い木の枝葉
成木の葉の表

大沢町シガ谷で
2010.6月
成木の葉の表
若い木の葉の表

大沢町シガ谷で
2010.6月
若い木の葉の表
成木の葉の裏

大沢町シガ谷で
2010.6月
成木の葉の裏
線状披針形の托葉は早く脱落する

大沢町シガ谷で
2013.6月
托葉は早く脱落する
裏面の基部

3行脈(基部で分岐する3本の太い脈)が隆起する
裏面の基部
葉柄の毛

大沢町シガ谷で
2013.6月
葉柄の毛
葉柄上部に数個の腺体がある

大沢町シガ谷で
2013.6月
葉柄上部の腺体
葉裏の毛
脈上に多い

大沢町シガ谷で
2013.6月
葉裏の毛
葉裏の毛
脈上と裏面全体に毛があり さわるとふわっとした感じがする

大沢町シガ谷で
2013.6月
葉裏の毛
葉裏の毛は落葉期になっても残る

大沢町シガ谷で
2008.11月
葉裏の毛
鋸歯は細かくて浅い
離れてみると全縁のようにも見える

大沢町シガ谷で
2009.6月
鋸歯は目立たない
鋸歯

大沢町シガ谷で
2009.10月
鋸歯
黄葉

大沢町
塔原林道で
2007.10月
葉の表
果実  核果。
直径約8mmの球形で、秋に紫褐色に熟す。花軸は果期に肉質となってふくらみ、食べられる。
果実をつけた枝
(フラッシュ使用)

大沢町シガ谷で
2009.10月
果実をつけた枝
果実をつけた枝
(フラッシュ使用)

大沢町シガ谷で
2009.10月
果実をつけた枝
果実
果軸はだいぶ肥厚している

大沢町シガ谷で
2009.10月
果実
果実の表面は毛が密生する

大沢町シガ谷で
2009.10月
果実の表面は毛深い
落ちていた果実は乾燥していた
果軸はまだ肥厚していない

和泉市父鬼町
鍋谷で
2007.8月
落ちていた果実
落ちていた果実
かなり傷んでいる

和泉市父鬼町
鍋谷で
2008.3月
落ちていた果実
果実の横断面
3室で各室に1個の種子が入る

和泉市白川谷で
2008.3月
果実の横断面

     
直径約5mmの扁平な円形
黒褐色で光沢がある
核
樹皮  
図鑑では暗灰色で網目状にたてに割れるとあるが、岸和田市の山地と和泉市父鬼町鍋谷で見るものは遠目だと白っぽくみえる。
2年枝の樹皮
右下は本年枝の樹皮

大沢町
シガ谷で
2010.6月
若い枝の樹皮
樹皮 樹皮
   若い木の樹皮   塔原林道で    若い木の樹皮  塔原林道で  
直径20cm余の成木
目ではこれよりも白くみえる

和泉市父鬼町鍋谷で
2008.3月
成木の樹皮
冬芽  長さ約5mmの卵形〜球形。
冬芽
芽鱗は2、3枚

10月
冬芽
    冬芽

    10月
冬芽
同属の仲間の樹木    ケンポナシ

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