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コシアブラ 濾し油 ウコギ科コシアブラ属 学名:Chengiopanax sciadophylloides 別名:ゴンゼツ(ノキ)、イモノキ |
属名のChengiopanaxの意味は不明。種小名のsciadophylloidesは傘形の葉のようなの意。 コシアブラはこれまで自分にとってまだ見ぬ美味しい山菜の樹であった。未見ながら山菜として食の経験はあった。山菜として利用するのは葉が展開する前の新芽である。 濾し油の名は樹脂液を漉して金漆ごんぜつという漆に似た塗料をとったからというが、平安時代の終わりにはすでに利用されずその製法も伝わっていないらしい。金漆は養老律令などの古文献にその名がみえ、延喜式には中男作物として紙、鮭などとともにその名が挙げられている。中男とは17歳〜20歳の男子をいう。 なお、漆器などに造詣の深い九州工業大学名誉教授(天然物有機化学研究)寺田晁氏は濾し油ではなく越油(越こしの国の油)だとする。越の国は古代の北陸道をいう。参照先:ページ内PDFファイルをクリック コシアブラは自分のなかで北の樹というイメージがあったので岸和田市の山地ではお目にかかれないと思っていた。しかし、資料によると全国の冷温帯に生育するとある。そのとおりで岸和田市では和泉山脈の麓にあたる低山地では出会うことがなく、和泉葛城山頂のブナ林ではじめて見ることができた。塔原からの登山道がブナ林に入るあたりから道のわきで見ることができる。 雌雄同株。 |
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樹形 落葉高木。高さ10m、直径50cmになる。 |
樹高1mほどの若い個体 和泉葛城山 ブナ林で 2013.8月 |
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黄葉 長野県で 2006.10月 |
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環境 山地の林内 |
花 雌雄同株。 花期:8〜9月 |
新枝の先に複散形状の大きな花序を出し、黄緑色の小さな花を多数つける。花序には長い柄がある。 |
花弁は5枚でそり返る めしべの花柱は短く先が浅く2裂する 雄しべは5本 |
(画像準備中) | |
葉 長さ20〜40cmの掌状複葉。 |
葉柄の長さは7〜30cm。小葉は5枚、中央の小葉が最大。質はややうすい。 小葉の先は短く突き出てとがり、ふちに芒状にとがる鋸歯がある。 表面はほぼ無毛で光沢がある。裏面は白みをおびた淡緑色、脈上や脈わきに縮れた毛が残る。 |
葉 和泉葛城山 ブナ林で 2013.8月 |
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果実 液果。 |
直径約5mmの球形、10〜11月に紫黒色に熟す。先端に花柱が残る。種子が2個入る。 |
(画像 準備中) | ||
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種子 扁平な半球形。 |
樹皮 なめらか、灰白色。楕円形の皮目がある。 |
新枝は灰褐色、縦長の皮目がある。 |
若い木 直径1cm | ||
冬芽 |
頂芽は長さ7mmほどの円錐形、緑褐色の芽鱗に包まれる。 |
頂芽 和泉葛城山 ブナ林で 2014.4月 |
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動きだした冬芽 和泉葛城山 ブナ林で 2014.4月 |
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同属の仲間の樹木 ヤマウコギ ケヤマウコギ |
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