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| ナンキンハゼ 南京櫨 トウダイグサ科シラキ属 （新しい分類体系APGⅢではマキ科ナンキンハゼ属Triadicaとされる） 学名：Sapium sebiferum |
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| 属名のSapiumは粘性があるの意。種小名のsebiferumは脂肪があるの意。 中国原産でハゼノキと同様に秋に紅葉して蝋を採取したことからついた名である。もとは栽培用の樹木であったが、公園樹や街路樹として植えられたものから鳥による種子散布で空き地などに自然発生することも少なくない。 以前は白い蝋質の仮種皮から蝋や油を採取した。蝋は融点が低いので夏には使いにくいという。仮種皮の下の種子の油は有毒といわれるが、晩秋によく鳥が種子を食べているところを見ると、鳥は大丈夫なのであろう。 材を家具、器具に、葉を染料に利用するという。 秋の紅葉は紅くなるものと黄色くなるものがあるが自分のこどもの頃の思い出として、いえの近くにあった大きな池の畔で毎秋見事に黄葉した１本のナンキンハゼがある。池の周囲にはカキノキが植えられ、一部はアカメガシワなどの雑木だったがナンキンハゼはこの木１本だけで秋には非常に目立っていた。この木が人の手で植えられたものか、自然発生したものかは不明である。 岸和田市では三ヶ山町とんぼ池公園、西之内町中央公園、地蔵浜町浜工業公園やその他の公園などに植えられている。国道26号線の街路樹として北は荒木町から南は土生町の塔原線高架まで両側に多数植えられている。 雌雄同株。 |
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| 樹形 落葉高木。 |
| 高さ15ｍ、直径30ｃｍほどになる。 |
| 樹形 三ヶ山町 とんぼ池公園で 2006．9月 |
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| 冬の樹形 西之内町 中央公園で 2010．3月 |
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| 冬の枝のようす 西之内町 中央公園で 2010．3月 |
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| 秋の紅葉 地蔵浜町 浜工業公園で 2005．11月 |
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| 花をつけた枝 三ヶ山町 とんぼ池公園で 2007．7月 |
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| 果実をつけた枝 地蔵浜町 浜工業公園で 2005．8月 |
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| 2年生の幼木 地蔵浜町 浜工業公園で 2010．8月 |
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| 環境 公園樹、街路樹 |
| 花 雌雄同株。 花期：６～７月 |
| 枝の先に長さ6～18ｃｍの総状花序を出し、黄緑色の花を多数つける。花序の下部に数個の雌花、上部に多数の雄花がつく。雌花がなく雄花だけの花序もある。 |
| 花をつけた枝 三ヶ山町 とんぼ池公園で 2007．7月 |
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| 花序 ７月 |
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| 花序の下部に数個の雌花がつく |  |
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| 雌花がなく雄花だけの花序 |  |
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| 雄花ばかりの花序の基部に新しく別の花序が出てきた 港緑町で 2017．6月 |
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| 雌花 |
| 花弁がない 花柱は３本で基部は合着し先はそり返る |
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| 受精後の雌花 子房が大きくなっている |
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| 子房がさらに大きくなった 先に花柱がのこる 7月 |
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| 雄花 |
| 花弁がない 雄しべは２本 花糸は短い |
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| 葉 互生。 |
| 葉身の長さは約６ｃｍで菱形状卵形～広卵形、長さより横幅のほうが大きいことも多い。うすい革質。先は尾状に長くとがり、ふちは全縁。両面無毛。葉身のつけねに２個の腺体がある。葉柄の長さは５ｃｍほど。 |
| 枝葉 港緑町で 2009．7月 |
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| 菱形状卵形の葉 8月 |
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| 広卵形の葉 表面は深緑色 葉脈は明瞭 ７月 |
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| 葉の裏面は淡緑色 |  |
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| 葉身の基部または葉柄が葉身につく部分に２個の腺体がある ７月 |
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| 落葉前の腺体 10月 |
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| 紅葉した落ち葉 10月 |
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| 果実 さく果。 |
| 直径1．5ｃｍほどの扁球形で、にぶい３稜がある。秋に黒く熟して３裂し、３個の種子を出す。果皮が落ちても種子は長く枝に残り、鳥が食べることで散布される。 |
| 果実をつけた枝 地蔵浜町 浜工業公園で 2005．8月 |
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| 若い果実 7月 |
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| 若い果実 ３室の稜がみえてきた 7月 |
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| 成熟前の果実 9月 |
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| 熟して裂開した 果実 11月 |
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| 果皮は落ちて種子だけが枝に残る 12月 |
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| 種子 | ||
| 長さ７ｍｍほどの 広卵形 白い蝋質の仮種皮に包まれる |
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| 樹皮 灰褐色。枝や葉を傷つけると白い液が出る。 |
| はじめなめらか、しだいに縦にさける。 若い枝ははじめ淡緑色で皮目は少ないが、２年目には褐色となり皮目が多くなる。 |
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| 若い木の樹皮 | 若い木の樹皮 | |
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| 成木の樹皮 | 成木の樹皮 | |
| 冬芽 まるみのある３角形。外側の２個の芽鱗が目立つ。 |
| 葉痕は半円形 維管束痕は３個 |
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| 同属の仲間の樹木 シラキ |
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