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ナンテン  南天

メギ科ナンテン属
学名:Nandia domestica   
  属名のNandiaは日本語のナンテンから。種小名のdomesticaは国内の、その土地のを意味する。

  岸和田市では庭木として見ることが多い。時おり山地で見ることもあるが、植栽からの逸出と考えるのがよさそうだ。
  ナンテンが木本かまたは草本かについては、次の引用を参考にしたい。 『ナンテンは一般に木とされるが、形成層の活動による材はなく、木質化した茎をもつ草本とでもいうべき見せかけの木である。』(朝日百科世界の植物 朝日新聞社 1975)

  果実、葉、茎、根が薬用に利用されるが、薬は半面で毒でもあるため使い方を誤り中毒した例があるらしい。
  赤飯の上にナンテンの葉をのせて進物とするのは「難を転ずる」というまじないといわれるが、昔から伝わることにはたいていそれなりの根拠があることが多い。この場合も現在では科学的な理由が示されている。赤飯が熱いうちにナンテンの葉をのせてふたをすれば、赤飯の熱と水分によりチアン水素が微量に発生し殺菌効果をあげるのだそうだ。昔の人は経験からこのようなことを会得したわけであり、ほんとうにえらいものだと思う。
 
  雌雄同株。

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樹形 環境 果実 樹皮 冬芽 仲間の樹木

樹形  常緑低木。高さ3mになる。
果期の樹形

2015.12月
神戸市
布引ハーブ園で
 環境  公園、庭園。
   雌雄同株。 花期:5〜6月    
枝の先に大形の円錐花序を出す。直径6mmほどの白い花が多数つく。花弁と萼片の区別がなく、花被片が多数重なる。内側の花被片ほど大きい。
花序
まさに円錐形だ

2005.6月
三ヶ山町
とんぼ池公園で
つぼみ

6月


最内部の花被片が展開する時には外側の多くの花被片は落ちてしまう

2005.6月
三ヶ山町
とんぼ池公園で


2005.6月
三ヶ山町
とんぼ池公園で
  互生。奇数羽状複葉。
葉序の長さは最大で80cmになる。
小葉の長さは2〜9cm、披針形。ふちは全縁、革質。
両面無毛。葉柄基部は鞘になって茎を抱く。
   ↑   葉は羽状の複葉         2016.10月  
成葉の表

2016.10月
若い葉の表

2016.10月
成葉の裏

2016.10月
若い葉の裏

2016.10月
葉柄基部は鞘になり茎を抱く

2016.10月
果実   液果。
直径約6mmの球形。秋から冬に赤く熟す。
2個の種子が入る。
     果実       2005.11月
果実

2007.1月
扁平な種子が2個向き合って入る

2007.1月

種子
左の果実に右の種子が2個入る

種子は浅いボウルのような形
樹皮  
灰褐色。たてに溝があり、上部に枯れた葉の基部が残る。
  樹皮  2016.10月       樹皮    2006.1月
同属の仲間の樹木  
ナンテン属にはナンテンのみが含まれる。
果実が白いものをシロミナンテンという

2009.12月
宝塚市で
園芸品種のオタフクナンテンは樹高30cmほどで小葉が幅広く赤く色づく

2016.10月

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