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ネジキ    捩木

ツツジ科ネジキ属
学名:Lyonia ovalifolia
別名:カシオシミ   
花は長い壺形で白い 冬の小枝は赤く美しい
  属名のLyoniaはアメリカの植物学者John Lyonの名から。種小名のovalifoliaは広楕円形の葉を意味する。

  ネジキの名は樹皮がねじれて見えることからついたものだが、別名のカシオシミの意味は不明。
  小枝は冬になると赤くなって美しく、小正月の繭玉を刺して飾る地方があるという。たしかに冬枯れの林でネジキの光沢のある赤い枝と冬芽は可愛く、なにか暖かみを感じさせるものがある。花材として店頭に並んでいるのを見ることもある。
  材は緻密だがねじれがあり利用法は限られるという。同じツツジ科のアセビ同様に枝葉には有毒成分があり、この成分が解明される以前は家畜が食べて中毒したことも少なくなかったという。

  岸和田市では和泉山脈の麓にあたる相川町、塔原町、大沢町の山地でふつうに見ることができる。手軽なところでは流木墓地公園でも見かける。


  雌雄同株。

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樹形 環境 果実 樹皮 冬芽 仲間の樹木

樹形  落葉小高木。
高さ7m、直径25cmになる。幹がねじれてみえる。
若い木の樹形

相川町の山地で
2007.5月
樹形
紅葉

塔原町の山地で
2008.11月
紅葉
枝葉

流木墓地公園で
2009.5月
枝葉
果実をつけた枝

流木墓地公園で
2011.10月
果実をつけた枝
  環境  丘陵〜山地の乾燥地
   雌雄同株。 花期:5〜7月    
全縁枝の葉のわきから5cmほどの総状花序を出し、白い花をつける。花は下向きにつく。花の先が淡紅色をおびることがある。花序軸は無毛。
  花期の樹形         流木墓地公園で    2016.5月             
   花序                流木墓地公園で  2016.5月
   下から見る花序          流木墓地公園で  2016.5月
つぼみ

花序の下部にふつうの葉と同じような苞がつく
上部の苞は早く落ちる

流木墓地公園で
2009.5月
つぼみと花序のようす
花は下向きにつく

長さ1cmほどの長い壺形
先はせまくなり浅く5裂しそり返る

相川町の山地で
2009.6月
花冠
下からみる花

雌しべの花柱は細長く柱頭は小さい

雄しべは10本で雌しべを取り巻き短い

流木墓地公園で
2016.5月
  互生。
葉身の長さは約7cm、広卵形〜卵状楕円形。質は紙質。先はとがり、ふちは全縁で波打つことが多い。両面有毛。葉柄の長さは1cmほど、上部に軟毛が密生する。 
日当たりの良い環境の葉

左ー表 
右ー裏
葉の表裏
葉の表
深緑色で伏毛が散生する

流木墓地公園で
2009.7月
半日陰の環境の葉表
葉の裏
淡緑色で主脈から葉柄にかけて白い開出毛が多い

流木墓地公園で
2009.7月
半日陰の環境の葉裏
葉裏の開出毛

流木墓地公園で
2009.7月
裏面は主脈から葉柄にかけて白い開出毛が多い
新葉の展開

泉南市
泉南ファームで
2009.3月
新葉の展開
新葉

泉南市
泉南ファームで
2009.3月
新葉は赤味をおびる
紅葉

相川町の山地で
2009.12月
紅葉
果実   さく果。
長さ4mmほどの球形で上向きにつく。5室からなり、各室の背面にたての筋がある。9〜10月に黄褐色に熟すと、筋の部分が裂けて種子を出す。
果実をつけた枝

相川町の山地で
2006.7月
果実をつけた枝
若い果実
花は下向きだったが果実になると上向きになる

流木町の里山で
2008.7月
若い果実
若い果実

流木公園墓地で
2009.7月
若い果実
果序

相川町の山地で
2006.7月
果序
熟した果実

相川町の山地で
2006.11月
熟した果実
年を越した果実
萼片は3角形で先がとがる

塔原町の山地で
2010.3月
年を越した果実
年を越した果実
萼片は3角形で先がとがる

塔原町の山地で
2010.3月
年を越した果実

種子   長さ1mmほどの紡錘形、両端がとがる。
樹皮  灰黒褐色〜褐色。
たてにうすく裂けてはがれる。幹がねじれる。
若い枝は黄緑色で無毛、冬には赤くなり光沢がある。
当年枝は冬に赤くなり美しい
小枝は冬になると赤くなり美しい
若い木の樹皮 成木の樹皮 成木の樹皮
       若い木の樹皮   成木の樹皮     成木の樹皮
古木の樹皮

貝塚市木積
道陸神社で
2007.9月
古木の樹皮
冬芽  仮頂芽は長さ6mmほどの長卵形。
夏にはすでに葉のわきに冬芽の準備ができる

熊取町の山地で
2007.7月
夏の冬芽
秋の冬芽

流木墓地公園で
2006.11月
秋の冬芽
冬芽
芽鱗の先に白い毛がある

大沢町牛滝で
2008.2月
冬芽
動きだした冬芽
冬芽の芽鱗は2枚で赤い

貝塚市木積で
2008.3月
動きだした冬芽

     葉痕
葉痕は半月形で
維管束痕は1個

貝塚市木積で
2008.3月
冬芽と葉痕
同属の仲間の樹木  日本ではネジキ属ではネジキだけが知られる

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