HOME、もくじ   樹木名一覧  葉の図鑑  花の図鑑  実の図鑑
 画面の文字が小さいときは、メニューバー>表示>文字のサイズ、で文字
 を大きくしたり、または拡大レベルを125%にあげるなどしてご覧ください。


ニガキ   苦木

ニガキ科ニガキ属
学名:Picrasma quassioides   
葉は奇数羽状複葉 冬芽は裸芽
  属名のPicrasmaは苦味を意味するギリシア語から。種小名のquassioidesはカシア属Qussia(ニガキ科)に似たの意。

  ニガキの樹皮、葉などは名前のとおりとても苦い。葉を噛んでみるとたしかに苦いのだが、舌を刺すような苦さではない。この苦味の成分はカッシン(quassin)で健胃作用があるといい、ニガキの心材は日本薬局方で生薬ニガキとされている。民間薬としても葉を乾燥させて同じく健胃薬にするという。
  ニガキ科の樹はもともと熱帯から亜熱帯の樹木なので、冬芽は芽鱗のない裸芽である。
 
  図鑑などに個体数は多くないとされるが、岸和田市の山地でもあまり出会わない樹種である。塔原町モツ谷で1個体、他にもう1個体見たことがあるがどこだったかの記憶がない。モツ谷のものは、塔原線バス道路から林道に入ってすぐの川寄りの道路際にある。樹高3mほどの若い樹である。


  雌雄異株。

クリックすると、写真と説明にジャンプします。

樹形 環境 果実 樹皮 冬芽 仲間の樹木

樹形  落葉小高木。
高さ10m、直径40cmほどになる。
樹形
樹高3mの若い木

幹や枝が細く全体がなよなよしている
つる植物が這いのぼっていて樹形がわかりにくい

塔原町モツ谷で
2009.5月
樹高3mの樹形
枝葉

塔原町モツ谷で
2009.5月
枝葉
   環境   低山地の林内
   雌雄異株。 花期:4〜5月    
新枝の葉のわきから長さ10cmほどの集散花序を出し、黄緑色の小さな花を多数つける。花序軸は2〜4回分岐する。

   雌花  雌花序には雌花が7〜10数個つく。
子房は4〜5に分かれる
花柱は1本
( 画像 準備中 )

   雄花  雄花序には雄花が30〜50個つく。
葯は緑色で大きい ( 画像 準備中 )
  互生。長さ20cmほどの奇数羽状複葉。
3〜6対の小葉がある。小葉の長さは約7cm、ゆがんだ長楕円形〜卵状長楕円形。先はとがり、ふちに細かい鋸歯がある。        
葉は奇数羽状複葉

塔原町モツ谷で
2009.5月
葉は奇数羽状複葉
葉軸ごと落葉した

塔原町モツ谷で
2008.11月
落葉
     小葉の表

     5月
小葉
   葉表の鋸歯  鋸歯
   葉裏の鋸歯 鋸歯
果実   核果。1〜4個の分果からなる。
分果は長さ6mmほどの広楕円形、9月に暗い緑色に熟す。外果皮は柔らかく内果皮はかたい。1個の種子が入る。

長さ5mmほどの楕円形
黄褐色で赤褐色の模様がある
( 画像 準備中 )
樹皮  暗褐色〜紫をおびた黒褐色でなめらか。
老木ではたてにさける。新枝は紫褐色。枝は皮目がおおい。     
直径1cmほどの枝 枝の樹皮
冬芽  裸芽。
頂芽は長さ7mmほどの卵形、褐色の毛が密生する。
冬芽
幼葉がまるまっている

11月
冬芽
同属の仲間の樹木  ニガキ属は日本ではニガキのみが知られる

HOME、もくじ   樹木名一覧  葉の図鑑  花の図鑑  実の図鑑


        このホームページ内の文章、画像の転載は禁止です。 
        Copyright(c) 2010 Kigi@Kishiwada All rights reserved.

inserted by FC2 system