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サンカクヅル  三角蔓

ブドウ科ブドウ属
学名:Vitis flexuosa
別名:ギョウジャノミズ   
 
つる性 葉は三角形
  属名のVitisはブドウのつるの意。種小名のflexuosaは波状の、曲がったを意味する。

  サンカクヅルは巻きひげで他の植物などにからみついてのぼるつる性木本。果実はアマヅルと同じようにブドウに似ていて食べることができるが、岸和田市内ではまだ熟した果実に出会わない。
  別名のギョウジャノミズ(行者の水)は、つるを切ると出てくる樹液を山で修行する行者が水の代わりに飲んだからの名という。
  サンカクヅルを含むブドウ属は、巻きひげが2節続けて出て、次の1節は出ないを繰り返す。(出る、出る、出ない、と覚える) 一方ノブドウなどのノブドウ属は、各節から巻きひげが出る。(全部出る、と覚える)
  サンカクヅルの巻きひげと花序は、葉と対生に出る。同属のアマヅルと似るが、葉のふちをよく観察すれば容易に区別することができる。(下記の葉の項を参照)

  岸和田市では和泉山脈の麓にあたる塔原町、大沢町の山地で見かけるが、アマヅル同様個体数はそれほど多くないようだ。

  雌雄異株。

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樹形 環境 果実 樹皮 冬芽 仲間の樹木

葉のふちによるサンカクヅルとアマヅルの区別

樹形  つる性。
枝はほそい。巻きひげで他の植物などにからみついてのぼる。
枝葉

大沢町の山地で2008.5月
枝葉
花をつけたつる

大沢町の山地で2008.5月
花をつけたつる
   環境  山地の林縁
   雌雄異株。 花期:5〜6月    
花序の長さは柄を含めて4〜9cm、緑色の小さな花をつける。花序は葉と対生して出る。花序の軸には赤褐色のクモ毛がある。花は5数性。
花序
花はまだつぼみ

大沢町の山地で2008.5月
花序

   雌花 
( 画像 準備中 )

   雄花 
( 画像 準備中 )
  互生。
葉身の長さは4〜9cm、三角形〜卵状三角形〜心状三角形。若い枝では3〜5深〜浅裂することがある。上方の葉は長く、下方の葉ほど平たい。質はややうすいが、成葉ではややかたくなる。
先はとがり、ふちに凹波状の歯牙がある。歯牙は小突点に終わる。      
葉の表は無毛

大沢町シガ谷で
2010.6月
葉の表
波状の鋸歯
歯牙と歯牙の間はへこむ

6月
鋸歯は波状
葉の裏は緑色、紫色をおびることがある

脈上にかたい短毛と脈わきにちじれた軟毛がある

大沢町の山地で2008.5月
裏面基部の毛叢

 葉のふちによるサンカクヅルアマヅルの区別
両者の葉はよく似るが、ふちの鋸歯の形で区別
することができる。

鋸歯が山型に高くなるのがアマヅルで、低くへこむのがサンカクヅルである。   
サンカクヅルとアマヅルの鋸歯の比較
果実   液果。
直径7mmほどの球形で、黒く熟す。甘味があり食べることができる。2〜3個の種子が入る。
ごく若い果実

大沢町シガ谷で
2010.6月
ごく若い果実
ごく若い果実

大沢町シガ谷で
2010.6月
ごく若い果実

種子
長さ5mmほどの洋ナシ形
茶褐色
( 画像 準備中 )
樹皮   褐色。
新枝は褐色でたてに筋が入る
はじめ赤褐色の毛があるがのち無毛
枝の樹皮
冬芽   長さ2mmほどの卵状三角形。
冬芽と葉痕 冬芽と葉痕
同属の仲間の樹木  
アマヅル   エビヅル  ヤマブドウ

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