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ダンコウバイ  檀香梅

クスノキ科クロモジ属
学名:Lindera obtusiloba
別名:ウコンバナ、シロジシャ、シロジシャグラ   
秋には黄葉する 早春の花
  属名のLinderaはスウェーデンの植物学者J.Linderの名から。種小名のobtusilobaは鈍頭で浅く裂けるの意。

  檀香梅の名はもとはロウバイの変種であるトウロウバイの中国名であったのを、明治時代に同じように花に芳香がある本種にその名を借用して使用したとされている。
  早春の山地で黄色い花をつける樹にダンコウバイとアブラチャンがあり葉のないこの時季には両者はよく似ているが、花序の下に柄があるかないかで容易に区別することができる。(花の項を参照)

  岸和田市では大沢町、塔原町、相川町の山地でみることができる。ヤマコウバシが尾根などに多いことに対してダンコウバイをタニコウバシと呼ぶ地方があるように、本種は沢沿いや谷の斜面などに多い。


  雌雄異株。

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樹形 環境 果実 樹皮 冬芽 仲間の樹木

花によるダンコウバイとアブラチャンの区別

樹形  落葉低木。
高さ6mになる。株立ちすることが多い。
樹形
黄葉がはじまった
(手前の紅葉はウルシ科の木)

大沢町の山地で
2007.11月
樹形
上の個体の枝

大沢町の山地で
2007.11月
枝葉
若い木の枝葉

塔原から葛城山頂への登山道で
2005.8月
枝葉
花をつけた枝

相川町の山地で
2010.3月
花をつけた枝
   環境  山地の落葉樹林内
   雌雄異株。 花期:3〜4月    
前年枝につく。葉の展開前に散形花序の小さい黄色の花をつける。花序は無柄。小花柄は1cm余で、絹毛が密生する。花被片は6枚。
花序のつきかた

花序の下には柄がない
個々の花の柄は1cm余で、絹毛が密生する

大沢町シガ谷で
2009.3月
花序の下には柄がない
 
   雌花
雌株の花

相川町の山地で
2010.3月
雌株の花
雌花の枝

大沢町シガ谷で
2011.3月
雌花の枝
雌花序

相川町の山地で
2010.3月
雌花序
雌花序

大沢町シガ谷で
2011.3月
雌花序
雌花序

大沢町シガ谷で
2011.3月
雌花序
いくつかの雌しべがみえる

3月
雌しべ
雌花
雌しべの子房、花柱、柱頭がみえる
柱頭は盤状
雌しべ1本と仮雄しべ9本がある

3月
雌花
雌しべ

3月
雌しべ

   雄花 
雄花序
雄花が6〜7個つく
小枝は太い

大沢町シガ谷で
2009.3月
雄花序
雄花
雄しべ9本

大沢町シガ谷で
2009.3月
雄花

    花によるダンコウバイとアブラチャンの区別
岸和田市の山で早春にみる黄色の木の花には、ダンコウバイとアブラチャンがあるが、葉のないこの時季にはよく似ている。これらの区別は、花序の下を見るとよい。
ダンコウバイの花序の下には柄がないが、アブラチャンの花序には枝とのあいだに柄がある点で区別できる。
ダンコウバイの花序

花序の下に柄がない
ダンコウバイの花序の下は無柄
アブラチャンの花序

花序と枝とのあいだに柄がある
アブラチャンの花序は有柄
  互生。
葉身の長さは5〜15cmで、広卵形〜広楕円形。葉の先はふつう3裂するが、裂けない葉もある。裂片の先はとがらない。3行脈(基部で分岐する3本の太い脈)がある。質はやや厚く、ふちは全縁。葉柄の長さは約2cm。
葉の表
葉身は長さより幅のほうが大きいことが多い

塔原から葛城山頂への登山道で
2005.8月
葉の表
葉の表
この葉は幅より長さのほうが大きい

和泉市
父鬼町鍋谷で
2009.4月
裂けない葉
葉の裏

大沢町の山地で
2007.11月
葉の裏
落ち葉の裏面

河内長野市
滝畑ダムで
2010.12月
落ち葉の裏面
3裂の葉と裂けない葉

多くの枝で枝先の葉が3裂する

和泉市
父鬼町鍋谷で
2009.4月
3裂の葉と裂けない葉
新葉

柔らかい毛が多い

和泉市
父鬼町鍋谷で
2009.4月
新葉は柔らかい毛が多い
新葉の裏

白色を帯び、長い毛が密生するがのち無毛になる

和泉市
父鬼町鍋谷で
2009.4月
新葉の裏にも毛が多い
新葉の葉柄にも長毛が多いがしだいに落ちる

和泉市
父鬼町鍋谷で
2009.4月
新葉の葉柄の毛
新枝の毛
しだいに落ちる

和泉市
父鬼町鍋谷で
2009.4月
新枝の毛
落ち葉
表の基部

河内長野市
滝畑ダムで
2010.12月
落ち葉表面の基部
落ち葉裏面の基部

3行脈の出かたがよくわかる
脈上に少し毛が残る

河内長野市
滝畑ダムで
2010.12月
落ち葉裏面の基部
果実   液果。
直径約8mmの球形で、秋に赤から黒紫色に熟す。小果柄の先は太くなる。
( 画像 準備中 )

球形で淡褐色〜褐色
基部は突出する
  ( 画像 準備中 )
樹皮  暗灰色でなめらか。
まるい皮目が多い。小枝は黄緑色で太い、皮目が多い。
前年枝の樹皮 前年枝は黄緑色
褐色の樹皮 若い木の樹皮 暗灰色の樹皮
     若い木     若い木           成木
冬芽  
枝先が枯れ落ちるので頂芽はない。葉芽は楕円形、花芽は直径約5mmの球形。葉痕は半円形。
花芽と思われる

10月
葉芽

12月
葉芽
花芽

10月
花芽
動きだした
花芽

3月
同属の仲間の樹木  
アブラチャン   クロモジ   シロモジ   ヤマコウバシ
カナクギノキ   ヒメクロモジ
カナクギノキ

和泉市
父鬼町鍋谷で
2007.6月
カナクギノキ
カナクギノキ
花と新葉

和泉市
父鬼町鍋谷で
2008.4月
カナクギノキの花
シロモジの葉

和歌山県
野迫川村で
2005.6月
シロモジの葉
クロモジ

兵庫県
篠山市の山地で
2007.10月
クロモジ

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