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タマミズキ  玉水木

モチノキ科モチノキ属
学名:Ilex micrococca 
落葉後に赤い果実が目立つ 葉の長さは約10cm
  属名のIlexは西洋ヒイラギのラテン古語。種小名のmicrococcaは小さな果実のの意。

  タマミズキは山にふつうにある樹ではなく、ところどころにぽつりと点在する樹である。花や果実をつける個体は大きく成長しているはずだが、枝に赤い果実をつけていない時季には見逃してしまいそうである。反対に、寒くなり落葉樹が葉を落として裸になった冬の山では赤い果実をたくさんつけた雌株のタマミズキはひと目でそれと分かる。
  モチノキ科の木なのに名前の一部にミズキとつくのはなぜか疑問だったが、2009年12月に河内長野市滝畑で樹形や果実を撮影するチャンスに恵まれた時にその理由がわかった。直立した幹から太い枝が出て枝葉が階段状にひろがる樹形はミズキによく似ているのだ。それで名前にミズキとついたと推測したのだが、おそらく間違いないと思う。

  岸和田市の山地ではじめて本種に出会ったのは、塔原町から大沢町に向かう塔原林道を歩いた時である。9月のことで葉はまだ緑であったが果実が少し色づきはじめていたので、図鑑などで見るタマミズキだとわかった。
  枝が高いので葉や果実に近づいて撮影することができず、強風のあとをねらって葉や果実を拾いやっと写真に納めた。樹皮や葉に特徴があるので、見慣れると市内の山地でいくつかの個体を見つけることができた。雌株では塔原町から入るモツ谷の林道上部でもう1個体を見る。その他相川町と大沢町の境界山地でも見る。


  雌雄異株。

クリックすると、写真と説明にジャンプします。

樹形 環境 果実 樹皮 冬芽 仲間の樹木

樹形  落葉高木。
高さ10mになる。大きいものでは20mをこえる。
主幹が直立し、上部で太い枝が放射状に出る。
樹形

塔原町
塔原林道で
2008.9月
樹形
秋の姿

河内長野市
滝畑で
2009.12月
秋の樹形
秋の姿

河内長野市
滝畑で
2009.12月
秋の樹形
冬の樹形
 
塔原町
塔原林道で
2008.2月
冬の樹形
太い枝が放射状に出る
(上の写真の木)

塔原町
塔原林道で
2008.2月
枝のでかた
果実をつけた枝
枝が階段状にひろがる

河内長野市
滝畑で
2009.12月
果実をつけた枝
   環境  山地
   雌雄異株。 花期:6月    
新枝の葉のわきから長さ約2cmの複散形花序を出し、緑白色の花を多数つける。花の直径は約3mm、5〜8枚の萼と同数の花弁がある。

   雌花 
雌しべ1本と退化した雄しべがある
子房は球形、花柱はほとんどなく
柱頭は1個
   ( 画像 準備中 )

   雄花 
雄しべ5〜8本と退化した雌しべがある   ( 画像 準備中 )
  互生。
葉身の長さは約10cmで、長楕円形〜卵状長楕円形。質は洋紙質。両面無毛。先はするどくとがり、ふちに波状の細かい鋸歯がある。葉柄の長さ約2cmで紅色をおびることが多い。      
枝葉

塔原町
塔原林道で
2007.11月
枝葉
枝葉

河内長野市
滝畑で
2009.12月
枝葉
葉の表
主脈は表面でくぼみ裏面に突出する

9月
葉の表
葉の表

強風のあとをねらって拾いに行った
ふちが波状の葉
葉の裏

主脈は表面でくぼみ裏面に突出する
葉の裏
葉柄は紅色をおびることが
多い
主脈は裏面に突出する
鋸歯は低いがするどい

9月
鋸歯はするどい
紅葉した枝

河内長野市
滝畑で
2009.12月
紅葉
新葉の展開

3月
新葉の展開
果実   核果。
直径約3mmの球形で、秋に赤く熟す。種子が6〜8個入る。
  ↑ 果実が目立つ秋の姿     河内長野市滝畑ダムで  2011.12月
果実をつけた枝
赤く色づきはじめた

塔原町 
塔原林道で
2008.9月
果実をつけた枝
赤く熟した果実

塔原町 
塔原林道で
2007.11月
果実はかたまってつく
果実をつけた枝

河内長野市
滝畑で
2009.12月
果実をつけた枝
果実をつけた枝

河内長野市
滝畑ダムで
2011.12月
果実をつけた枝
短枝についた果実

河内長野市
滝畑で
2009.12月
短枝についた果実
果実をつけた枝

河内長野市
滝畑で
2009.12月
果実をつけた枝
果実

河内長野市
滝畑ダムで
2011.12月
果実
樹下で拾った果実

塔原町
塔原林道で
2008.2月
落ちていた果実

長さ約2mmの3角状楕円形
表面はなめらか
   ( 画像 準備中 )
樹皮    灰褐色。皮目が目立つ。
樹皮は皮目が目立つ 成木の樹皮
         成木の樹皮      成木の樹皮
                   
若い木の樹皮 成木の樹皮
    若い木の樹皮      成木の樹皮
冬芽   頂芽は長さ約1mmの低い半球形。
冬芽

3月
冬芽
冬芽

3月
冬芽

     葉痕    葉痕は半円形、維管束痕は1個。
葉痕 葉痕
同属の仲間の樹木   モチノキ属で落葉する仲間を下に挙げた
                       常緑の仲間はソヨゴを参照
アオハダ  ウメモドキ  フウリンウメモドキ 
ヒロハタマミズキ
が奄美大島に分布する

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