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ヤブニッケイ  藪肉桂

クスノキ科クスノキ属
学名:Cinnamomum yabunikkei

別名:マツラニッケイ、クスタブ、クロダモ   
葉は光沢があり波打つ 果柄は長い
  属名のCinnamomumは肉桂を指すアラビア語から。種小名のyabunikkeiは読みのとおりであろう。

  ヤブニッケイは藪(やぶ)にはえる肉桂(にっけい)という意味である。肉桂にくらべて香りが劣るところからついた名前だとされる。同属のクスノキとよく似ているが、クスノキに比べて葉が細いことと3行脈(基部で分岐する3本の太い脈)の分岐点にダニ部屋がないことで区別できる。また枝葉の茂りかたがクスノキよりも旺盛で、地面に近い低いところにも枝葉が茂っていて木の真下に立つと暗い感じがする。
  別名のマツラニッケイは樹皮を松浦肉桂と呼んでいたところからの名であるらしい。長崎県松浦地方で採取した樹皮が流通する際に使われる名前であろう。薬用に利用したようである。

  岸和田市では流木町などの丘陵地、和泉山脈の麓にあたる塔原町、大沢町、相川町、河合町の山地で見る。


  雌雄同株。

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樹形 環境 果実 樹皮 冬芽 仲間の樹木

葉によるヤブニッケイとクスノキの区別

樹形  常緑高木。
高さ10mほど、直径50cmになる。枝葉がよく茂り幹や太い枝も見えないほどである。
樹形
全体が鬱蒼とした印象がある

三ヶ山町
とんぼ池公園で
2008.8月
樹形
枝葉
地面に近いところにも枝葉が茂る

三ヶ山町
とんぼ池公園で
2007.4月
枝葉
幼木
樹高10cm余

愛知県
額田郡幸田町で
2010.11月
幼木
 環境  暖地の丘陵〜山地、常緑樹林に多い。
   雌雄同株。 花期:6月〜7月    
新枝の葉のわきに散形花序を出す。花は直径5mmほどで黄緑色。花被は筒形で先は6裂する。花被片は平開しない。
雌しべは1本
柱頭は楯状にひろがりそり返る
雄しべは12本
  ( 画像 準備中 )
  互生、ときに対生。
葉身の長さは躍cm、長楕円形〜卵状楕円形で革質。ちぎると芳香がある。先は細くなりややとがる。ふちは全縁で波打つ。3行脈(基部で分岐する3本の太い脈)が目立つ。両面無毛。      
枝葉

塔原町の山地で
2009.8月
枝葉
葉の表
緑色〜深緑色
光沢がある

流木町の里山で
2006.1月
葉の表
葉の裏
黄緑色〜灰白色

流木町の里山で
2006.1月
葉の裏

   葉によるヤブニッケイとクスノキの区別
ヤブニッケイの葉とクスノキの葉はよく似ているが、3行脈(基部で分岐する3本の太い脈)の分岐点にダニ部屋がなければヤブニッケイ、ダニ部屋があればクスノキである。 ヤブニッケイとクスノキの葉の相違点
果実   液果。
長さ1cm余の球形〜楕円形、秋に黒紫色に熟す。果床(果托)は倒円錐形の浅い杯形、果柄の先は少し太くなる。種子が1個入る。
若い果実

塔原町の山地で
2009.8月
若い果実
若い果実

塔原町の山地で
2009.8月
若い果実
熟す前の果実

三ヶ山町
とんぼ池公園で
2006.9月
果実

種子
( 画像 準備中 )
樹皮  暗褐色〜灰黒色。
なめらか。ときにまるい形にうすくはがれる。
小枝は黄緑色で無毛
皮目を散生する
小枝は黄緑色
やや稜(紙の折り目のような線状の隆起)がある 小枝には稜がある
若い木の樹皮 成木の樹皮
 若い木の樹皮 直径6cm        成木の樹皮
冬芽  卵形。
芽鱗は赤褐色、十字対生する。ふちに微毛がある。
冬芽

流木町の里山で
2006.1月
冬芽
冬芽

三ヶ山町
とんぼ池公園で
2007.4月
冬芽
側芽

流木町の里山で
2009.2月
側芽
同属の仲間の樹木  
クスノキ    ニッケイ

マルバニッケイ、シバニッケイ
は九州以南の限られた地域に分布する。

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