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ユズリハ  譲葉

ユズリハ科ユズリハ属
学名:Daphniphyllum macropodum   
 
新葉が展開すると古い葉は世代交代して落葉する 果実は黒く熟す
  属名のDaphniphyllumは月桂樹の葉を意味する。種小名のmacropodumは大きい柄のを意味する。

  以前はトウダイグサ科に含まれていたが、今は1科1属のユズリハ科に位置づけられる。
  新葉が出てから古い葉が落ちるので、子が成長してから親が譲ることにたとえてめでたいとされ譲り葉の名になったという。子孫繁栄を象徴する縁起のよい木として正月のしめ飾りや鏡餅に使われる。
  枝葉や果実にプソイドアルカロイドという有毒成分を含むので家畜の中毒例の報告がある。強毒ではないようだが果実を間違っても口に入れることがないように注意したい。

  岸和田市の山地でユズリハに出会ったはっきりした記憶はないが、自生のものがあっても不思議ではないので、そのうちに出会えるかもわからない。植えられたものとしては西之内町中央公園でかなり大きい成木を数株見ることができる。別所町宮の池公園にも数本あり、雌雄の個体を観察することができる。


  雌雄異株。

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樹形 環境 果実 樹皮 冬芽 仲間の樹木

葉によるユズリハとヒメユズリハの区別

果実によるユズリハとヒメユズリハの区別

樹形  常緑高木。
高さ10m、直径30cmになる。幹は直立し、丸い樹形になる。
樹形
樹高4mほど

西之内町
中央公園で
2007.10月
樹形
枝葉

西之内町
中央公園で
2007.1月
枝葉
譲り葉の名の由来である葉の世代交代
新葉が成長すると古い葉は落ちる

別所町
宮の池公園で
2007.4月
古い葉は新葉に世代交代する
   環境  常緑広葉樹林内、公園、庭木
   雌雄異株。 花期:5〜6月    
前年枝の葉のわきから長さ4〜10cmの総状花序を出す。
   雌花 
雌花序

枝のなかをのぞき込まないと気づかないような地味な花

別所町
宮の池公園で
2007.4月
雌花序をつけた枝
雌花序

別所町
宮の池公園で
2007.4月
雌花序
雌花

子房は長さ3mmほどの扁卵形
基部に花被片がつく
花柱は短く2〜4裂して先は外側にそり返る、内面は柱頭となる

別所町
宮の池公園で
2007.4月
雌花

   雄花 
雄花序をつけた枝

別所町
宮の池公園で
2007.4月
雄花序をつけた枝
雄花序のつぼみ

別所町
宮の池公園で
2010.4月
伸展前の雄花序
伸展がはじまった雄花序

別所町
宮の池公園で
2008.4月
雄花序をつけた枝
さらに伸展した雄花序

別所町
宮の池公園で
2007.4月
開花前の雄花序
さらに伸展した雄花序

別所町
宮の池公園で
2008.4月
開花前の雄花序
雄花

花弁はない
花被片はふつうない
雄しべは6〜12本
葯は紫褐色

別所町
宮の池公園で
2007.4月
雄花序
雄花

別所町
宮の池公園で
2007.4月
雄花
  互生。枝先に集まってつく。
葉身の長さは8〜20cm、長楕円形〜倒披針形。革質。先は短くとがり、ふちは全縁。両面無毛。葉柄は長さ5cmほどあり、紅色をおびることが多いが緑色のものもある。
新葉と旧葉の世代交代

別所町
宮の池公園で
2007.4月
古い葉は新葉に世代交代する
新葉

別所町
宮の池公園で
2012.5月
新葉
枝葉
日当たりのよい環境では葉はたれ下がる

西之内町
中央公園で
2007.1月
枝葉
葉の表
深緑色でやや光沢がある

別所町
宮の池公園で
2010.1月
葉の表
葉の表

別所町
宮の池公園で
2010.1月
葉の表
葉の裏

別所町
宮の池公園で
2008.1月
葉の裏
葉の裏面は粉白色で網状脈はみえない

1月

   葉によるユズリハとヒメユズリハの区別 
・裏面の色の違い
ユズリハは粉白色
ヒメユズリハは淡黄緑色


・細脈の見えかた
ユズリハは網状脈が見えない
ヒメユズリハは網状脈が見える
ユズリハとヒメユズリハの葉の比較
果実   核果。
長さ1cm弱の卵状楕円形、11〜12月に藍黒色に熟す。表面は粉をふき、花柱が残る。果序はたれ下がる。
果実をつけた枝

別所町
宮の池公園で
2007.7月
果実をつけた枝
若い果実

別所町
宮の池公園で
2005.9月
若い果実
熟した果実
粉をふいている

別所町
宮の池公園で
2005.11月
果実は粉をかぶる
果序はたれ下がる

別所町
宮の池公園で
2008.1月
熟した果実

   果実によるユズリハとヒメユズリハの区別 
ユズリハの果序はたれ下がるがヒメユズリハの果序はたれ下がらない ユズリハとヒメユズリハの果実の比較

果実と核

1月
果実と核


長さ1cm弱
核
樹皮  灰褐色。
縦に筋が入り、楕円形の皮目がある。若い枝は紅色をおびる。古い枝は葉痕が目立つ。
成木の樹皮
        成木の樹皮
冬芽  
頂芽は狭卵形で紅色をおびる。多数の芽鱗に包まれる。
    頂芽

    12月
頂芽
葉のわきにつく花芽

12月
花芽は葉のわきにつく
動きだした冬芽

別所町
宮の池公園で
2013.3月下旬
動きだした冬芽
伸びはじめた冬芽
葉のわきの雄花序も伸展をはじめた

別所町
宮の池公園で
2012.4月
伸び始めた葉芽と雄花序
葉痕は倒卵形で大きく維管束痕は3個

別所町
宮の池公園で
2012.11月
葉痕
葉痕

別所町
宮の池公園で
2012.11月
葉痕
同属の仲間の樹木     ヒメユズリハ
中部地方以北の多雪地に見られる樹高が低いエゾユズリハはユズリハの変種

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