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マグワ 真桑 クワ科クワ属 学名:Morus alba 別名:クワ、カラヤマグワ |
属名のMorusはクワのラテン古名。種小名のalbaは白いの意で、11世紀に中央アジアからイタリアに入ったクワが白果のものだったからという。 クワは中国原産で古い時代に日本に渡来した樹である。日本書紀の仁徳天皇の項にクワやカイコの記述があるので、その頃には渡来していたとされる。長い間養蚕のために広く栽培されていたが、養蚕が廃れるに従ってクワの木も管理されることがなくなり、今では人里近くで野生化している。 クワの果実はそのまま食べることができ、菓子などがなかった時代のこどもにとってはおいしいものであったろう。 三木露風作詞の「赤とんぼ」の2番の歌詞はつぎのようである。「山の畑の、桑の実を 小籠に摘んだは、まぼろしか」 私にも、似たような思い出がある。3歳か4歳のころ母親の畑仕事についていき、母が畑の畦にあった桑の実を一粒採ってくれて食べたのだが、木が小さかったからかまさに一粒だった。終戦後のおやつなどのない時代であったからとても美味しく、一粒しか食べられなかったことが残念だったのだろうか、今でもはっきりと覚えているシーンである。 岸和田市では、三ヶ山町とんぼ池公園と地蔵浜町浜工業公園でクワの樹を観察することができる。とんぼ池公園のものは雄株だが、浜工業公園のものは雌株で6月頃には赤黒い果実を見ることができる。 雌雄異株、ときに同株のものがある。 |
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樹形 落葉高木。高さ10m余になる。 |
夏の樹形 三ヶ山町 とんぼ池公園で 2005.6月 |
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落葉期の樹形 三ヶ山町 とんぼ池公園で 2010.11月 |
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冬の樹形 地蔵浜町 浜工業公園で 2004.12月 |
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果実をつけた枝 地蔵浜町 浜工業公園で 2007.6月 |
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雄株の枝 三ヶ山町 とんぼ池公園で 2005.6月 |
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環境 人里、公園 |
花 雌雄異株、ときに同株のものがある。 花期:4〜5月 |
新枝のわきから円筒形の花序を出す。雌花序は長さ約8mmで、花序の柄もほぼ同長。多数の雌花がつく。雄花序は柄を含めて長さ約7cmで、多数の雄花がつく。 |
雌花 |
雌花 2個の柱頭は白い マグワの花柱はほとんど発達しないがヤマグワの花柱は2.5mmあるのでこの点で区別できる 4月 |
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雄花 |
雄花序は柄を含めて長さ約7cm ヤマグワの雄花序は柄を含めて長さ約3cmと短い点で区別できる 三ヶ山町 とんぼ池公園で 2007.4月 |
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雄しべは4個 4月 |
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葉 互生。 |
葉身の長さは6〜18cmで、卵形〜広卵形。3〜5裂するものもある。ふちに鋸歯がある。表面は異形細胞が点在し、さわるとざらつく |
葉の表 |
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切れ込みのない葉と切れ込みのある葉がある 3行脈、5行脈が目立つ(基部で分岐する太い脈) |
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葉の裏 | ||
裏面は脈上と脈わきに短毛が散生する | ||
落葉前の葉 三ヶ山町 とんぼ池公園で 2010.11月 |
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果実 そう果が集まったキイチゴ状の集合果。 |
花後に花被が多肉となりそう果を包む。長さ約1.5cmの楕円形で、6月頃黒紫色に熟す。クワイチゴと呼ぶところがある。生食できる。 |
紅くなってきた果実 地蔵浜町 浜工業公園で 2007.6月 |
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熟した果実 こうなると食べることができる 地蔵浜町 浜工業公園で 2004.5月 |
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種子 そう果がふつう種子と呼ばれる | ||
( 画像 準備中 ) | ||
樹皮 灰白色〜灰褐色で、たてに裂ける。 |
裂けていない樹皮 | 裂けた樹皮 | |
冬芽 長さ約5mmの卵形。芽鱗は褐色で無毛。 |
この個体の冬芽は先がとがる また枝には稜がある 大阪市住吉区で 2006.1月 |
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地蔵浜町浜工業公園の個体の冬芽 2005.3月 |
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冬芽 三ヶ山町 とんぼ池公園で 2010.11月 |
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葉痕 三ヶ山町とんぼ池公園で 2010.11月 | ||
同属の仲間の樹木 ヤマグワ ケグワ |
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