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ユリノキ 百合の木 モクレン科ユリノキ属 学名:Liriodendron tulipifera 別名:ハンテンボク、チューリップ・ツリー チューリップノキ、ヤッコダコノキ |
属名のLiriodendronは百合の木の意。種小名のtulipiferaはチューリップ形の花を意味する。 ユリノキは非常に背が高くなる樹で原産地の北アメリカでは高さ50m以上になり、北アメリカ先住民はこの木でカヌーを作ったという。日本には明治時代初期に渡来したとされる。新宿御苑には日本で最初に植えられたユリノキがあり、樹齢100年以上、樹高35m、直径1.2mになっているという。 別名のハンテンボクは葉の形が半纏(はんてん)に似ているからついた名前らしい。現在は半纏に似るというより Tシャツの形というほうがピンとくる人が多いかもわからない。 同じモクレン科のタイサンボクのように背が高い樹種であるため花が咲いていても気づきにくく、花を見つけても見上げるような高い場所にあることが多いので花のようすを詳しく観察するチャンスは少ない。 岸和田市では三ヶ山町とんぼ池公園、別所町宮の池公園、西之内町総合体育館の周囲で見ることができる。総合体育館の敷地にあるユリノキは低い枝に花がついているので、手にとって観察することができる。 雌雄同株。 |
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樹形 落葉高木。 |
高さ20mになる。幹は直立して卵形の樹形になる。原産地では高さ50m、直径3mになるという。 |
樹形 三ヶ山町 とんぼ池公園で 2006.9月 |
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秋の樹形 三ヶ山町 とんぼ池公園で 2005.11月 |
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冬の樹形 兵庫県姫路城で 2009.3月 |
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枝葉 三ヶ山町 とんぼ池公園で 2007.7月 |
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花期の樹冠 西之内町 総合体育館で 2011.5月 |
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花をつけた枝 西之内町 総合体育館で 2011.5月 |
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果実の名残 西之内町 総合体育館で 2009.1月 |
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紅葉 三ヶ山町 とんぼ池公園で 2005.11月 |
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環境 公園樹、街路樹 |
花 雌雄同株。 花期:5〜6月 |
枝先に直径6cmほどのチューリップのような形の黄緑色の花をつける。花被片は9枚。外側の3枚は緑白色で萼状、そり返る。内側の6枚は花弁状で上向き、淡黄緑色で基部にオレンジ色の斑点がある。 |
西之内町総合体育館で 2011.5月 | |
チューリップのような形をした花 西之内町 総合体育館で 2011.5月 |
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花被片は全部で 9枚 外側に萼状の花被片が3枚つく 内側に花弁状の 花被片が6枚つく 西之内町 総合体育館で 2011.5月 |
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内側の花被片 基部にオレンジ色の斑点がある 西之内町 総合体育館で 2011.5月 |
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花の中心部は コブシ、ハクモクレンなどのつくりによく似ている 西之内町 総合体育館で 2011.5月 |
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雌しべは円錐形の花床のまわりに多数つく 雌しべをとり巻くように花床の基部に多数の雄しべがつく 雄しべは線形 西之内町 総合体育館で 2011.5月 |
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つぼみは緑白色の萼状の花被片に包まれる 西之内町 総合体育館で 2011.5月 |
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萼状の花被片はたれ下がり内側の花弁状の花被片が現れた 西之内町 総合体育館で 2011.5月 |
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葉 互生。 |
葉身の長さは6〜18cm、ふつう浅く4〜6裂する。質は紙質、ふちは全縁。先は切形で切れ込んだようにくぼむか、ほぼ直線。葉柄の長さは3〜10cm。 |
枝葉 三ヶ山町 とんぼ池公園で 2007.7月 |
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左ー表 右ー裏 形が異なる葉を並べてみた 7月 |
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葉の表 西之内町 総合体育館で 2010.6月 |
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葉の裏 西之内町 総合体育館で 2010.6月 |
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裏面の基部 西之内町 総合体育館で 2010.6月 |
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托葉 港緑町で 2014.6月 |
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紅葉 三ヶ山町 とんぼ池公園で 2005.11月 |
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果実 さく果。翼果の集合果。 |
翼果が上向きに集まって長さ6cmほどの松かさ状になる。 はじめ緑色で秋に黄褐色に熟す。 最も外側の翼果が残り、コップ状になることが多い。 |
若い果実 三ヶ山町 とんぼ池公園で 2005.6月 |
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若い果実 三ヶ山町 とんぼ池公園で 2005.6月 |
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熟してきた果実 西之内町 総合体育館で 2009.9月 |
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集合果が乾燥してばらけ始めた | ||
ばらけ始めた集合果 三ヶ山町 とんぼ池公園で 2005.11月 |
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翼果が飛散したあとは最も外側の翼果が残りコップ状になる 中軸も残る 三ヶ山町 とんぼ池公園で 2006.3月 |
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地面に残る翼果 西之内町 総合体育館で 2016.3月 |
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翼果 |
翼果は長さ3cmほど 1〜2個の種子が入る |
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集合果の中軸にむく面 | ||
集合果の外側になる面 | ||
種子があるのは翼果の下部のふくらんだ部分だ どの翼果にも種子が入るわけではないようだ 写真の種子はもう少し大きくなる 10月初旬 |
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翼果の基部のふくらんだ部分を開くと種子がみえる 10月初旬 |
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種子 |
翼果の基部のふくらんだ部分を開いた 1個の種子は成熟したがもう1個は粃(しいな)で中身は空だった |
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果実の基部を開いた時に種子も切ってしまい子葉がみえた | ||
種子 周囲の木質を取り除くのは難しい |
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この果実は2個とも粃(しいな)(殻だけで中身が空の果実のこと)だった | ||
樹皮 灰褐色。 |
はじめなめらかで、のち細かく不規則に裂けて灰黒褐色。 枝には他のモクレン科の樹木と同じように、枝を一周するハチマキと呼ばれる托葉痕がある。 |
本年枝の樹皮 葉柄のつけ根に枝を一周する托葉痕がある(矢印) 托葉根はハチマキと呼ばれコブシなどのモクレン科に共通する特徴である 和泉市 テクノステージで 2011.11月 |
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成木の樹皮 | 成木の樹皮 | |
冬芽 無毛。 |
頂芽 基部に副芽がつく 10月 |
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冬芽 12月 |
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動きだした冬芽 中央公園で 2015.3月 |
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葉痕はまるく大きい 維管束痕は10個 |
同属の仲間の樹木 |
シナユリノキは中国に野生し、花弁のオレンジの斑点がない。京都大学理学部植物園で昭和初期に植えたものが大木となっているという。 |
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