HOME、もくじ   樹木名一覧  葉の図鑑  花の図鑑  実の図鑑
 画面の文字が小さいときは、メニューバー>表示>文字のサイズ、で文字
 を大きくしたり、または拡大レベルを125%にあげるなどしてご覧ください。


ヤブムラサキ  藪紫

クマツヅラ科ムラサキシキブ属
(新しい分類体系APGVではシソ科とされる)
学名:Callicarpa mollis

別名:なし   
葉に毛が密生し、さわるとふわっとした感じがする 果実は紫色に熟す
  属名のCallicarpaは美しい果実の意。種小名のmollisは軟毛があるの意。

  ヤブムラサキはフィールドではムラサキシキブと同じような場所で目にするうえに樹形や枝葉がよく似るが、花か果実があれば判別は簡単である。(下記を参照) 葉しか観察できない時でも葉をさわれば容易に区別できる。ヤブムラサキは葉に毛が多いのでさわるとふわっとしたビロードのような感じがするのに対し、ムラサキシキブの葉は無毛なのでふわっとした感じがない。
  ヤブムラサキとムラサキシキブの自然雑種としてイヌムラサキシキブがある。

  岸和田市では和泉山脈の麓にあたる山地で見ることができる。大沢町シガ谷では林道わきでヤブムラサキとムラサキシキブの両方を観察できる。


  雌雄同株。

クリックすると、写真と説明にジャンプします。

樹形 環境 果実 樹皮 冬芽 仲間の樹木

花によるヤブムラサキとムラサキシキブの区別
果実によるヤブムラサキとムラサキシキブの区別

樹形  落葉低木。
高さ3mになる。根元から分岐し、枝は斜上する。
樹形        ( 画像 準備中 )
枝葉
新枝は星状毛が密生する
葉の表面に毛が多く画像からも厚みが感じられる

5月
枝葉
果実をつけた枝

花、果実は葉の裏につくことが多い

内畑町三山谷で
2007.11月
果実をつけた枝
   環境  低山の林縁や林内
   雌雄同株。 花期:6〜7月    
葉のわきから集散花序を出し、紅紫色の花を2〜10数個つける。花冠は長さ5mmほど、上部は4裂し裂片は平開する。萼に羽状の軟毛や星状毛が密生する。雌しべは1本、雄しべは4本、ともに花冠から突き出る。
花序は葉のかげに隠れるように下向きにつく
ムラサキシキブの花序は葉の上に展開する

大沢町シガ谷で
2010.6月
花序は下向きにつく


外面に星状毛がある

大沢町シガ谷で
2010.6月
花
花序の柄、萼に毛が密生する

大沢町シガ谷で
2010.6月
花序の柄、萼に毛が密生する
萼には羽状の軟毛と星状毛が密生する

大沢町シガ谷で
2010.6月
萼の毛
花序、葉柄、新枝に毛が密生する

相川町の山地で
2007.5月
花序、葉柄、新枝の毛

    花によるヤブムラサキとムラサキシキブの区別
ムラサキシキブは枝や花序が無毛



ヤブムラサキは枝、葉の裏、花序に毛が密生する
ムラサキシキブとヤブムラサの毛の違い
ムラサキシキブの花序は葉のわきから上向きに展開する



ムラサキシキブの花序は葉のかげに隠れるように下向きにつく
ムラサキシキブとヤブムラサキの花序の比較
  対生。
葉身の長さは8cmほど、広卵形〜卵状楕円形〜長楕円形。質は紙質。先は尾状に長くとがり、ふちに小さい鋸歯がある。葉柄の長さは1cm以下。 
左ー表、右ー裏

5月
葉
幅がひろい葉の表
短毛が多い

6月
葉の表
葉の裏
白色の星状軟毛、さまざまに分岐した毛がはえる

6月
葉の裏
鋸歯

6月
鋸歯
裏面、葉柄、新枝に毛が密生する

6月
葉裏、葉柄、新枝の毛
葉の表面の短毛

5月
表面の毛
裏面の毛
白色の星状軟毛、さまざまに分岐した毛がはえる

6月
裏面の毛 
新葉には星状毛が密生する          ( 画像 準備中 )
果実   核果。
直径約3mmの球形、秋に紫色に熟す。
下部は毛が密生した萼に包まれる。
若い果実

河合町鎌谷で
2011.9月
若い果実
若い果実

河合町鎌谷で
2011.9月
若い果実
果実をつけた枝

花、果実は葉の裏につくことが多い

内畑町三山谷で
2007.11月
果実をつけた枝
果実をつけた枝

内畑町三山谷で
2007.11月
果実
果実

大沢町シガ谷で
2007.10月
色づいてきた果実
果実

相川町の山地で
2006.11月
果実
果実

相川町の山地で
2006.11月
果実の下部は萼に包まれる
果実
萼はまだ緑色で果実を大きく包む

相川町の山地で
2006.11月
萼につつまれる果実
年を越した果実
萼は枯れて小さくなった

大沢町岩雄山で
2006.3月
年を越した果実

      1個の果実に1〜4個の核が入る


大きいもので長さが3mmある
核

    果実によるヤブムラサキとムラサキシキブの区別



ヤブムラサキの果実は毛の多い萼が最後まで残る




ムラサキシキブの果実は萼が残らない
果実によるヤブムラサキとムラサキシキブの区別
樹皮  灰褐色でなめらか。
若い枝は星状毛が密生するが、のち無毛になる。
若い枝の樹皮
毛が密生する

6月
若い枝には毛が密生する
冬芽  裸芽。
灰白色の星状毛におおわれる。頂芽、側芽ともに柄がある。
頂芽は長さ8mmほど、側芽は小さい。
冬芽

頂芽のすぐ下に小さい予備芽がある
予備芽は側芽の下にもみられる

内畑町三山谷で
2007.11月
冬芽は裸芽
同属の仲間の樹木  
ムラサキシキブ   トサムラサキ   コムラサキ   ビロードムラサキ

HOME、もくじ   樹木名一覧  葉の図鑑  花の図鑑  実の図鑑


          このホームページ内の文章、画像の転載は禁止です。
          Copyright(c) 2010 Kigi@Kishiwada All rights reserved.

inserted by FC2 system