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コクサギ   小臭木

ミカン科コクサギ属
学名:Orixa japonica
葉は先のほうが幅が広い 葉は2枚ずつが互生する
  属名のOrixaは日本語のコクサギを読み違えてヲリサギとしたことからという。種小名のjaponicaは日本のを意味する。

  新緑時のコクサギの葉は非常に光沢があり、木に近づくと薬品のような匂いが漂う。長く伸びた勢いのある枝では葉が右、右、左、左と2枚ずつ左右交互につく特殊な互生をするので、一度見ると確実に覚えることができる樹である。
  この特殊な葉のつきかたをコクサギ型葉序という。このような葉のつきかたをする樹は、ほかにサルスベリ、ケケンポナシなどがある。
  以前はコクサギの枝葉を堆肥に入れたり田んぼに直接入れたりしたというが、この木の有毒成分中の窒素が肥料分になることに加え殺虫の効果もあったからではないかといわれる。
  枝葉を煎じ、その汁を牛馬のシラミ殺しに利用したという。

  岸和田市の山ではあまりお目にかからない樹種で、牛滝の一の滝上流で若い個体を見たぐらいである。その上部をさがせばもっとあるのだろうが、コクサギは石灰岩地を好むとされるので、砂岩、礫岩などから成る和泉山脈では個体数が少ないのかもわからない。
  和泉市父鬼川上流の白川谷には花をつける成木があり、雄花などの写真はそこで撮影したものである。岸和田市の山中で雌株を見つけたいものである。


  雌雄異株。

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樹形 環境 果実 樹皮 冬芽 仲間の樹木

樹形  落葉低木。高さ4mになる。よく枝分かれする。
まだ若い個体

右の大きい葉はアオキ

大沢町牛滝で
2008.8月
若い個体
枝は水平にひろがる

熊本県南小国町で
2012.6月
枝葉
   環境  沢沿いや適湿の林内
   雌雄異株。 花期:春    
前年枝の葉のわきに直径約8mmの小さな花がつく。
花弁は4枚で黄緑色。
   雌花  短い柄の先に1個つく。
子房は緑色で、花柱の先は4裂する。
           ( 画像 準備中 )


   雄花 長さ約3cmの総状花序に10個ほどつく。雄しべは4本。
開花直前の雄花序

和泉市父鬼町
白川谷で
2008.4月
開花直前の雄花序
雄花をつけた枝

和泉市父鬼町
白川谷で
2009.4月
雄花をつけた枝
雄花序

和泉市父鬼町
白川谷で
2009.4月
雄花序
雄花
花弁は黄緑色

和泉市父鬼町
白川谷で
2008.4月
雄花
雄花
雄しべは4本

和泉市父鬼町
白川谷で
2007.6月
雄花
花粉を出したあとの雄しべがみえる

4月
花粉を出したあとの雄花
  互生。葉身の長さは約9cmで倒卵形。
長く伸びた勢いのある枝では葉が右、右、左、左と2枚ずつ左右交互につく特殊な互生をする。
枝葉
          枝葉       熊本県南小国町で    2012.6月
葉の表

和泉市父鬼町
白川谷で
2007.6月
葉の表
    葉の裏        ( 画像 準備中 )
長く伸びる枝の葉

葉には光沢がある
木に近づくと薬品のような匂いがした

和泉市父鬼町
白川谷で
2007.6月
長く伸びる枝の葉
葉は右、右、左、左と2枚ずつ左右交互につく特殊な互生をする

熊本県南小国町で
2012.6月
葉は2枚ずつが互生する
短い枝の葉

和泉市白川谷で
2007.6月
短い枝の葉
新葉の展開

大沢町牛滝で
2011.3月
新葉の展開
果実  
4個の分果からなるが、1〜2個は成熟しないことがある。分果は長さ約9mmの腎臓形。秋に熟すと上部が裂開して種子を1個はじき飛ばす。種子が飛ぶのは内果皮が反転する力による。
( 画像 準備中 )
   種子
長さ約4mmの卵形〜球形で光沢がある黒褐色    ( 画像 準備中 )
樹皮  灰白色〜灰褐色で小さな丸い皮目がある。
             樹皮 樹皮
冬芽  長さ約5mmの長楕円形〜卵形。
      芽鱗は褐色、ふちは淡褐色で有毛。
細長いものが葉芽
丸いのは花芽

3月
冬芽
葉芽

暖かくなり葉芽が動き出した

3月
冬芽
新葉の展開

大沢町牛滝で
2011.3月
新葉の展開

葉痕

半円形〜ハート形
維管束は1個

   ( 画像 準備中 )
同属の仲間の樹木  コクサギ属はコクサギ1種だけである。

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