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ナギ 梛、南木 マキ科マキ属 (新しい分類体系APGVではマキ科ナギ属Nageiaとされる) 学名:Podocarpus nagi 別名:コゾウナカセ、(ベンケイノ)チカラシバ |
属名のPodocarpusは足と果実を意味する。種小名のnagiは日本語のナギから。 ナギの葉は幅があるので広葉樹のように見えるが、針葉樹である。平行な脈が多数あり縦方向に裂くのはかんたんだが、横にちぎるのは難しい。その特徴からついた名が別名のコゾウナカセ、チカラシバである。 ナギは熊野地方に多く神木とされてきた歴史があるが、各地の神社にナギが多く植えられているのは中世の熊野信仰により各地にもたらされたとされる。奈良市春日神社のナギ純林は国の天然記念物に指定されており、樹齢1000年ほどのものがあるという。春日神社では古くから榊の代わりにナギを神事に用いたという。(春日大社公式サイトより) 種子は30%の油分を含み昔は灯用に利用したというから、神社にナギの古木が多いのはあるいは灯油を採るためでもあったのかもしれない。 ナギが野生でみられるところは国内でも限られており、岸和田市の山地では見られない。市内でナギを見たのはこれまでのところ、南海電鉄岸和田駅の近くにある岸和田天神宮である。南海線がわの玉垣のそばにまだ若い樹が植えられている。 雌雄異株。 |
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樹形 常緑高木。 |
幹は直立し高さ20m、直径80cmになる。 |
樹形 和歌山市鳴 鳴神社で 2009.7月 |
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まだ若い個体 別所町 岸和田天神宮で 2008.12月 |
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枝葉 まだ若い個体 別所町 岸和田天神宮で 2008.1月 |
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高い枝のようす 和歌山市鳴 鳴神社で 2009.7月 |
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枝葉 和歌山市鳴 鳴神社で 2009.7月 |
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環境 暖地の山地、社寺の境内 |
花 雌雄異株。 花期:5〜6月 |
雌花、雄花とも前年の葉のわきにつく。 |
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雌花 |
葉のわきに1個つく 数枚の鱗片がありふつう1個 の胚珠がある |
( 画像 準備中 ) | |
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雄花 雄花序は同属のイヌマキの雄花序に似る |
雄花序は長さ1.5cmほどの円筒形 葉のわきに数個の花序が束生する 別所町 岸和田天神宮で 2014.5月 |
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花は淡黄色で小さい 別所町 岸和田天神宮で 2014.5月 |
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葉 対生。 |
葉身の長さは約6cm、楕円形〜長楕円状披針形で針葉樹とは思えない形である。厚い革質。先はとがるか鈍頭、ふちは全縁。 十字対生だが節ごとに葉柄がねじれて2列に並んでみえる。 |
葉の表 濃緑色で光沢がある |
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葉の裏 | ||
多数の細い平行脈がある | ||
裏面の平行脈 平行脈にそって葉を裂くのはかんたんだが脈を絶つように葉をちぎるのは難しい |
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(果実) 種子 核果様。 |
花のあと、種子は肉質に肥厚した鱗片に包まれて成長し直径1.5cmほどの核果状になる。外果皮は白い粉をかぶり藍青色で肉質。内果皮は骨質で白色。 |
落ちていた若い種子 和歌山市鳴 鳴神社で 2009.7月 |
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胚珠の下部に数枚の鱗片がある | ||
年を越した種子 和歌山県湯浅町 施無畏寺で 2008.1月 |
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落ちていた種子 和歌山市鳴 鳴神社で 2008.1月 |
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外果皮を取り除くと骨質の内果皮があらわれる | ||
樹皮 赤褐色〜灰黒色、なめらか。 |
大木では大きくはがれ落ち、あとが褐色〜暗褐色の模様になる。 |
若い木の樹皮 | ||
成木の樹皮 | 大木の樹皮 | |
樹皮がはがれて落ちた あと 和歌山市鳴 鳴神社で 2009.7月 |
ナギの珍しい樹皮なのだろう 和歌山県湯浅町 湯浅御坊道路吉備湯浅PAで 2010.2月 |
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冬芽 披針形。 |
頂芽 12月 |
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右が頂芽 左が側芽 1月 |
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同属の仲間の樹木 イヌマキ |
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