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リョウブ 令法 リョウブ科リョウブ属 学名:Clethra barbinervis 別名:ハタツモリ |
属名のClethraはハンノキ属の木を指すギリシア語から。種小名のbarbinervisは脈に髭(ひげ)があるの意。 リョウブの若葉は戦国時代から食用にされ令法飯と呼ばれて糅飯(かてめし:米の不足を補うための炊き込みご飯)にされたという。また救荒食物として葉を乾燥して備蓄したともいう。クサギの葉も同様に飢饉に備えて保存されたが、どちらの樹木も山野でふつうに見られ個体数が多いところが救荒食物としてふさわしいのであろう。 現在でも新芽を山菜として天ぷらやまぜご飯にするという話もあるが、あまり美味しくないということも言われているようだ。 材は堅く建築、器具、細工物などに利用され、良質の木炭になるという。 岸和田市では塔原町、大沢町、相川町、河合町の和泉山脈の麓から和泉葛城山頂までふつうに見ることができる。 雌雄同株。 |
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樹形 落葉小高木。 |
高さ10mになる。枝は輪状に出る。 |
樹形 塔原町の山地で 2008.11月 |
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若い木の樹形 大沢町シガ谷で 2007.10月 |
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枝葉 相川町の山地で 2007.5月 |
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新しく展開した枝葉 鳥取県奥大山で 2010.7月 |
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果実をつけた枝 紀泉高原で 2008.11月 |
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幼木 塔原町の山地で 2010.5月 |
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環境 落葉樹林内、庭木、公園樹 |
花 雌雄同株。 花期:6〜8月 |
枝先から長さ10cm余の総状花序を数本出し、白い花を多数つける。花序には星状毛が多い。花弁は5枚。 |
花をつけた枝 大沢町 和泉葛城山で 2005.8月 |
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花序は長いものでは20cmになる 大沢町 和泉葛城山で 2005.8月 |
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花 熊取町の山地で 2007.7月 |
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雌しべの花柱の先は3裂する 子房に粗い毛が密生する 雄しべは10本 花弁より長い 葯の先は2裂する 和泉葛城山で 2005.8月 |
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雄しべはすでに役目を終えた 和泉葛城山頂で 2013.8月 |
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葉 互生。枝先に集まってつく。 |
葉身の長さは6〜15cm、倒卵形〜倒卵状長楕円形。質はやや厚い。先は短くとがり、ふちに鋭い鋸歯がある。 |
枝葉 相川町の山地で 2007.5月 |
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枝先に集まる葉 この姿からは葉が互生するとはわかりにくい 三重県 鳥羽市の山地で 2010.4月 |
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葉の表 兵庫県篠山市で 2010.10月 |
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葉の裏 鳥取県奥大山で 2010.7月 |
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葉の裏面は網状脈がよくみえる 兵庫県篠山市で 2010.10月 |
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脈上に粗い毛がある 側脈の基部に軟毛が生える 兵庫県篠山市で 2010.10月 |
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葉柄には毛が多い 兵庫県篠山市で 2010.10月 |
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鋸歯は鋭い 兵庫県篠山市で 2010.10月 |
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幼木の葉の表 成木の葉に比べて質がうすい感じがある 塔原町の山地で 2010.5月 |
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幼木の葉の裏 鳥取県奥大山で 2010.7月 |
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新葉は星状毛や短毛がある 塔原町の山地で 2009.4月 |
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今年伸びた枝には星状毛が多い この個体の新枝は赤みをおびる 大沢町シガ谷で 20010.6月 |
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秋には紅葉する 河内長野市滝畑で 2009.12月 |
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果実 さく果。 |
直径3mmほどの平たい球形で、毛が密生する。萼片が残る。熟すと裂開し、小さな種子を多数出す。果実は冬の間も枝に残ることが多い。 |
若い果実 堺市で(植栽) 2020.8月 |
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上記の果実のアップ 堺市で(植栽) 2020.8月 |
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果実をつけた枝 和泉葛城山頂部で 2008.11月 |
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3月になっても枝に残る果序 塔原町の山地で 2010.3月 |
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果実は熟すと3裂する 相川町の山地で 2010.1月 |
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萼片の外面には最後まで毛が残る 愛知県 岡崎市の山地で 2011.11月 |
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種子 |
長さ1mmの楕円形 扁平な網目模様がある |
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樹皮 茶褐色。 |
古くなると不規則にはがれてまだら模様になる。サルスベリやナツツバキの樹皮に似る。若い枝は無毛、または細かい星状毛がある。 |
新枝の樹皮は細かい星状毛がある | ||
2年枝の樹皮 | ||
若い木の樹皮 | はがれ始めた樹皮 | |
成木の樹皮 | 成木の樹皮 | |
冬芽 |
頂芽は長さ5mmほどの円錐形。芽鱗がはがれやすく裸芽になることが多い。側芽は発達しない。 |
10月の冬芽 兵庫県篠山市で 2010.10月 |
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はがれやすい芽鱗 これから寒に入る時期に芽鱗を脱いでしまって大丈夫なんだろうかと心配になるがリョウブにとっては戦略的な意味があるのだろう 相川町の山地で 2008.1.11. |
芽鱗がはがれて裸芽になった冬芽 1月 |
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少し動きはじめた冬芽 3月半ば |
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同属の仲間の樹木 日本ではリョウブだけが知られる |
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