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ヤマボウシ  山法師

ミズキ科ミズキ属
学名:Cornus kousa
別名:ヤマグワ   
白い総苞片が花弁のようにみえる 果実は秋に赤く熟す
  属名のCornusはミズキ属の木のラテン名で、角(つの)に由来する語。種小名のkousaは日本語のクサから。神奈川県でヤマボウシをクサと呼ぶ。

  山法師の名は緑色の頭状花序を比叡山の僧兵の頭に、白い総苞片を僧兵の頭巾に見立てたものとされる。別名のヤマグワは果実が食用になるところからついた名である。ダンゴバラ、ダンゴギと呼ぶ地域があるのは、小正月に繭玉を挿すのにこの枝を使ったからという。
  属名が堅さを表すとおり、材はかたくて割れにくいので木槌の頭や道具の柄などに使われるという。純白の大きな花弁をもつ花に見えるがこれは総苞片と呼ばれるもので、ほんとうの花は総苞片の中心で緑色に地味に咲いている。

  2010年7月、鳥取県奥大山を訪れた時はちょうどヤマボウシの花期で道路わきの林の至る所に白い花が見られた。麓の蒜山高原(岡山県真庭市)でもふつうに見かけた。このように山地にはふつうとされるが、岸和田市では公園などに植えられたものしか見たことがない。三ヶ山町とんぼ池公園の子供の国横のひろばに数本、別所町宮の池公園にも数株植えられている。大沢町牛滝いよやかの郷の駐車場わきでは果実をつける個体を見ることができる。


  雌雄同株。

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樹形 環境 果実 樹皮 冬芽 仲間の樹木

樹形  落葉高木。
高さ10mになる。ミズキ属は枝の張りかたに特徴があり、仮軸分枝をくり返すことで扇形に広がった枝葉が階段状になる。晩秋に紅葉して美しい。
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仮軸分枝とは  
主軸の先端部が伸長を停止し、次の年は腋芽が替わって主軸として伸長していくこと。
仮軸分枝をくり返すと枝葉は扇状に広がった樹形になる。

花期の樹形

三ヶ山町
とんぼ池公園で
2005.6月
花期の樹形
枝葉
自生種

岡山県蒜山高原で
2010.7月
枝葉
花をつけた枝

別所町
宮の池公園で
2009.5月
花をつけた枝
紅葉

大沢町
いよやかの郷で
2012.10月
紅葉
   環境  山地、公園、庭木、街路樹
   雌雄同株。 花期:5〜7月    
葉の展開後に開花する。短枝の先に頭状花序をつける。花序の柄は長く、3〜10cmある。
花弁のようにみえる白いものは総苞片
総苞片は4枚で長さ3〜6cm、先はとがる

別所町
宮の池公園で
2012.5月
花
花をつけた枝
自生種

岡山県蒜山高原で
2010.7月
花をつけた枝
花序は淡黄緑色の小さな花が多数密集する
花序の基部に白色の総苞片がつく

別所町
宮の池公園で
2010.6月
花序
花序
花弁は4枚で長さ
2.5mmほど
雌しべ1本
雄しべ4本

別所町
宮の池公園で
2010.6月
花序
花序

別所町
宮の池公園で
2010.6月
花序
芽鱗が開いて開花がはじまった
褐色の芽鱗の内側に緑色の総苞片がみえる
総苞片の内側の粒々があつまったものが花序

三ヶ山町とんぼ池公園で
2007.4月
開きはじめた花序
芽鱗が落ちて総苞片があらわれた状態

総苞片はまだ開いていない

別所町宮ノ池で
2014.4月
開花前
総苞片ははじめ淡緑色でしだいに白色になる

三ヶ山町とんぼ池公園で
2007.4月
総苞片ははじめ淡緑色
総苞片は開いたがまだ緑色が少し残る
この個体は総苞片の先が紅色をおびる

別所町
宮の池公園で
2005.5月
緑色が残る総苞片

    総苞片の形と色の変化
総苞片は白色や淡紅色をおびるものがある

三ヶ山町
とんぼ池公園で
2005.6月
淡紅色をおびる花
総苞片が白色で先が長く伸びるもの

別所町
宮の池公園で
2009.5月
総苞片の先が長く伸びる
総苞片の先が紅色をおびるもの

別所町
宮の池公園で
2009.5月
総苞片の先が紅色をおびる
総苞片が白色で卵円形のもの

別所町
宮の池公園で
2009.5月
総苞片が卵円形の花
  対生。枝先に集まってつく。
葉身の長さは4〜12c、、楕円形〜卵円形。先はとがり、ふちは全縁で波打つ。葉柄の長さは5〜10mm。ミズキ属は、葉脈が葉のふちに沿って弧を描くように伸びるのが特徴。
枝葉

別所町
宮の池公園で
2010.6月
枝葉
葉は対生する
自生種

岡山県蒜山高原で
2010.7月
葉は対生する
葉の表

別所町
宮の池公園で
2010.6月
葉の表
葉の表
この個体の葉は紅色をおびる
ミズキ属は側脈が葉のふちに沿ってカーブする

別所町
宮の池公園で
2010.6月
葉の表
葉の裏
やや光沢がある

別所町
宮の池公園で
2010.6月
葉の裏
裏面の脈わきに褐色の毛叢がある

別所町
宮の池公園で
2010.6月
葉裏の毛叢
果実   核果の集合果。
萼筒が肥厚して互いに合着し、直径1cm余の球形になる。9〜10月に赤く熟す。1〜5個の核が入る。果肉は黄白色で甘みがあり食べられる。
若い果実

大沢町牛滝
いよやかの郷で
2005.8月
若い果実
若い果実

大沢町牛滝
いよやかの郷で
2008.8月
若い果実
赤く熟した果実

大沢町牛滝
いよやかの郷で
2005.8月
熟した果実
たくさんの果実をつけた枝

長野県嬬恋村で
2018.8月

種子   直径4mmほどで形も大きさもまちまち
( 画像 準備中 )
樹皮  暗赤褐色。
老木では不規則にはがれ、まだら模様になる。
枝は褐色または赤褐色をおび、皮目が多い。
成木の樹皮 成木の樹皮
    若い木        成木       成木
冬芽  
葉芽は長さ6mmほどの円錐形、暗褐色の伏毛が密生した2個の芽鱗に包まれる。花芽も長さ6mmほど、扁球形で先はとがる。
側芽は小さく対生する。
葉芽

2月
葉芽
葉芽

2月
葉芽
花芽は混芽だ

2月
花芽
花芽

1月
花芽
葉痕はV字形〜三日月形

維管束痕は1個

2012.11月
葉痕
同属の仲間の樹木  
アメリカヤマボウシ(ハナミズキ)   サンシュユ
ミズキ   クマノミズキ
ミズキの樹形

和泉市
父鬼町の山地で
2013.11月
ミズキ

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